内容説明
なぜ赤い衣装?なぜ煙突から入ってくる?などの疑問に答え、カトリック教会にもプロテスタント教会にも聖人の型を用意されなかったサンタクロースの姿を明かす。
目次
第1章 サンタクロースはいるのか、いないのか(サンタクロースが否定された!;サンタクロースはいないの? ほか)
第2章 クリスマスの起源を探る(クリスマスはキリスト教と無縁!?;他宗教の儀礼を取り込んで ほか)
第3章 宗教的象徴となったサンタクロース(聖ニコラスからサンタクロースへ;近代サンタクロースはアメリカ産 ほか)
第4章 聖書に見るクリスマス(聖書の中の最初のクリスマス;聖書が意図するイエス降誕物語 ほか)
第5章 サンタクロースがやってくる(クリスマスの風景の中へ;サンタクロース訪問の意味 ほか)
著者等紹介
賀来周一[カクシュウイチ]
1931年、福岡県に生まれる。鹿児島大学を卒業。立教大学大学院修士課程を修了後、日本ルーテル神学校を経て米国オハイオ州トリニティー・ルーテル神学校に留学。京都、東京、札幌、武蔵野の教会で日本福音ルーテル教会牧師を歴任ののち1990年からルーテル学院大学教授(教会カウンセリング専攻)を務め、2000年からキリスト教カウンセリングセンター相談所長に。日本臨床死生学会評議員
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
epitaph3
3
サンタクロースは聖ニコラスがモデルだった。クリスマスの由来、プレゼントの意味、サンタ訪問の意味、ツリーの由来、日本最初のクリスマス…。決して、子どもが欲しい物をお金を払い買う、そんなものではないということがわかる。サンタクロースはいる。そこにはカネ・モノを超えた幸せがある。2014/01/03
Humbaba
1
次代を経て多くの人が認識する存在となった場合、どうしても元のかたちとは違う部分が生まれてくる。また、広めるにあたりその時に力を持っている人や、広めようとした人の意志が入り込むことは避けられず、それにより元の意味は薄れていく。ただし、元の意味が全くなかったことになるわけでもないため、その時の時点で振り返ってみるとどこに本質があったのかを探すのが難しくなっていることもある。2024/03/26
ぽんぽこ
1
サンタクロースは、現代の全員を幸せにする存在なのでしょうね。さまざまな、クリスマスに関する本を読んできましたが、かなり分かりやすい内容でした。個人的には聖書から見たクリスマスが面白く、意外とリアルな反応をする人々に驚きました。もっと聖書って神秘的な中身かと思っていましたので…。何冊かクリスマスの本も読んだし、今度は聖書に関する本を読んでみようと思います。2020/12/01
リール
0
12014/05/01
6だ
0
この時期に読み直したくなる本。クリスマスやサンタクロースの話に深入りするとどうしても宗教的な話に傾きがちになるが、そこに留まらず一般的な存在になっていく「サンタさん」について語る事で P182『クリスマスは「そこにいるだけ」を「よし」とすることを教える季節』 P191『いつの時代にもクリスマスは大衆のもの』 P193『彼(サンタクロース)はクリスマスになると贈り物をもってきて、「幸せになってください」と言う』 とその本質を考えさせてくれる。そこには大人や子供の在り方、幸せとは何かなどの設問も含まれてくる。