出版社内容情報
明治33年の官設鉄道(新橋?神戸)、昭和6年の東海道本線(東京?神戸)、戦後「特別寝台車」復活までの客室機能に特化した内容。戦前からの1等、2等、3等の階級すべての利用とサービスにおける相違点、を等級別に細かく解説する。登場時の寝台車は、まさに格差のある車両であり、実態は優等客のための列車であった事実を多くの写真資料で解説します。
また、1950年以降、寝台車と座席者の双方が連結されていた時代です。開放式寝台、中央通路式寝台、片側通路式寝台、個室寝台など綿密な列車編成図から当時の寝台車を分析していきます。
1950年?1980年までは航空機利用はそれほど一般化しなかったことからこの時期には大量の一般向けの寝台車が製造され、全国の幹線で運行。様式においても世界に類を見ない雑多な寝台車が登場。この年代の人気寝台車も徹底分析します。
修学旅行においても航空機が利用できることになり、寝台車は大幅に衰退していきます。しかし一方ではJR東日本やJR九州が運行した「リバイバルトレイン」などには乗車抽選となるほどの応募が寄せられました。最後の幹線寝台車が、首都圏、京阪神と北海道を結ぶ旅利用の豪華寝台特急に移り変わってゆく過程を当時の写真で詳細に解説します。
はじめに 特殊仕様車両 寝台車と夜行列車
第一章 寝台列車の等級
戦前からの1等、2等、3等の階級すべての利用とサービスにおける相違点、を等級別に 細かく解説する。
第二章 寝台列車の構造と配置方式
寝台車と座席車の双方が連結されていた時代。綿密な列車編成図から当時の寝台車を 分析する。
第三章 寝台専用列車全盛期における人気寝台
この時期には大量の一般向けの寝台車が製造され、全国の幹線で運行。様式においても 世界に類を見ない雑多な寝台車を徹底分析する。
第四章 寝台専用列車の衰退と生まれ変わる姿
最後の幹線寝台車が、首都圏、京阪神と北海道を結ぶ旅利用の豪華寝台特急に移り変 わってゆく過程を追って行く。
第五章 現行運行の寝台車
カシオペアトワイライトエクスプレス、北斗星、はまなす、あけぼの、日本海、きたぐ に、サンライズエクスプレスのサービスの現況を解説
三宅 俊彦[ミヤケ トシヒコ]
著・文・その他
内容説明
110年に及び、全国を走り続けた「夜を過ごす列車」の物語。車窓から昼夜の街を眺める「鉄道の旅」その隆盛と衰退のすべて。巻末特別資料「寝台車・夜行列車のすべての変遷がわかる列車と路線の関連年表」。
目次
消えていった昼行・夜行在来線の「寝台車」
第1章 寝台車の構造と配置―1900年~
第2章 1等・2等の寝台車の普及
第3章 特別急行列車に命名―1926年~
第4章 戦後の寝台車復活と発展
第5章 特急「あさかぜ」の成功と「ブルトレ」の全国走破
第6章 寝台専用列車の衰退と生まれ変わる姿
著者等紹介
三宅俊彦[ミヤケトシヒコ]
1940年(昭和15)年、東京市生まれ。東京理科大学卒。鉄道史学会会員、鉄道友の会代表会員。学生時代から趣味としていた鉄道研究に精励する。北は稚内市立図書館から南は沖縄県立公文書館まで全国くまなく回り、鉄道管理局報、機関車・客車運用表など業務用の資料、時刻表、絵葉書、乗車券類をあまねく収集しているコレクターとして鉄道関係者の間では有名な存在。特殊仕様列車に関する資料収集は膨大な数に及び、明治時代から現代までの寝台車と連結の列車の編成図はほぼ全路線について収集している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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