出版社内容情報
シリーズ累計１００万部突破の『ＮＯ．６』に外伝登場！ ネズミと紫苑それぞれの、知られざる一瞬を切り取った珠玉連作集。フジテレビ「ノイタミナ」にてアニメ化、そしてシリーズ累計100万部突破した近未来スペクタクル巨編『NO.6』。今回、９巻で惜しまれつつ完結したストーリーに、驚きの“外伝”が登場！
多数の完結を惜しむ声に、著者のあさのさんは「外伝を書きます！」と宣言。著者自身、愛情を覚えながら、完全にはつかみきれない魅力と複雑さを持つネズミと紫苑に、さらなる命を与えることに、意欲を燃やしています。
ネズミと紫苑、本編では触れられなかったそれぞれの生の一瞬を切り取り、彼らの秘密に迫ります。
あさの あつこ［アサノ アツコ］
著・文・その他
影山 徹［カゲヤマ トオル］
著・文・その他
内容説明
西ブロックに稀な、春の日のような穏やかな一日。ＮＯ．６崩壊後にＮＯ．６に留まった紫苑。風のようにさすらうネズミ。そして、紫苑の父の秘密―。惜しまれつつ完結した物語に、さらなる命を与え、それぞれの生の一瞬を、鮮やかに切り取る。
著者等紹介
あさのあつこ［アサノアツコ］
岡山県生まれ。１９９７年、『バッテリー』（教育画劇）で第３５回野間児童文芸賞を受賞。２００５年、『バッテリー』全６巻で第５４回小学館児童出版文化賞を受賞した（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
エンブレムＴ
115
罪作りな番外編でした。とりあえず言わせて！表紙「誰？」＆紫苑とネズミの再会＆崩壊した都市の再編成という希望溢れる展開じゃないの！？と。何？この新シリーズへの繋ぎのような思わせぶりな展開は。読了後「ええっ？」と、予告を求めてカバー裏まで探しちゃいましたよ（笑）紫苑がネズミがイヌカシが、現在を生きながら、共に過ごした過去に思いを馳せている。胸を締め付けられるくらい色鮮やかに蘇える、あの時。でも、私が読みたかったのは、なにもかもを背負い込んで笑顔が消えていく紫苑や、心を彷徨わせるネズミの姿なんかじゃないのです。2013/04/09
パフちゃん＠かのん変更
99
NO.6のその後が読めて良かった。きりがないけれど、紫苑とネズミにはいつまでも仲良くしていてほしい。イヌカシも。紫苑の父親には多少幻滅したが、きっと母親が良かったんだろうね。紫苑がこのままNO.6の権力者になっても今のままの紫苑でいて欲しい。赤ちゃんのシオンのその後も知りたいから、続きを書いてもらいたいな。2013/06/02
ひめありす＠灯れ松明の火
86
ネズミ、紫苑。久しぶりです。元気でしたか。あなた達は今日も、この空の下の何処かで、元気に頑張っていますか。今日は、聞きたいことがあります。分かれた時の中で、あなた達はあの日のワインを開けて酔っ払って、ひたすらに楽しかったあの時と同じ気持ちのままで、互いのことを思っていますか。様々なプレッシャーや開放感から、大切なことを忘れてしまっては、いませんか。風の中、声が聞こえたら唇に触れて。そっと合図をして。私からもあなた達へ、伝言を一つ。もうだいぶ年老いてしまったけれど、未だ賢い森のネズミに託して『再会を、必ず』2013/01/27
やも
69
スピンオフ。イヌカシのその後、ネズミの生い立ちと苦悩、大人になってしまった紫苑、ネズミと紫苑は別々の道を歩む、の4話。紫苑はネズミみたいにずる賢さを使ったり、ネズミは紫苑のような人を信じ切る気持ちを持ち続けたり。どんな状況でも２人はお互いことを忘れずに生きてってるみたい。最後の最後に出てきた彼には驚き😳なんかがっかり…🙄その後のＮｏ．6はどうなるのか謎。今いる場所が裕福かとか、貧しいとか、そういうことよりも、隣に大切な人がいる場所がユートピアになるってことなのかもな〜。2024/04/02
有
62
あの時、そしてあれから。大好きな彼等に、思いがけずまた会えた。変わらないでいることの尊さ。人の上に立ち、平和な世界を考えることだけが偉いんじゃない。どんなにいい時も悪い時も、変わらず笑顔で居ることだって充分偉い。他に直接安らぎを与えるのだから。求めてばかりな自分を反省。しかしながら、ネズミの毒舌は美しい。乱暴でも非情でもない。陳腐な台詞は１つもない。話し方から受け取る印象は人の大部分を占めるもの。これには、魅せられるしかありますまい。そしてどうか紫苑。力に流されないで。No.6を、明るい方へ導いて欲しい。2013/01/16
