出版社内容情報
21世紀の子どもたちに贈る名作絵本決定版「あの王さまは、はだかだよ!」と真実を声にしたのは立派な家臣や大人ではなく、純真な子どもだけでした! アンデルセンの名作を、タルレが描き下ろした新名作 幼児から
内容説明
「はだかの王さま」の題名で知られる「皇帝の新しい着物」の基本になるアイディアはスペインに原典があると作者本人が自伝で述べていますが、王さまをはじめ、宮廷の偉い人たちが全部だまされ、さらに町の大人たちが一人残らずだまされてしまうところに、からっぽの権力がまだ幅をきかせていた時代を、しっかりとらえたアンデルセンの風刺精神と、それをおもしろい物語に作り上げた彼の独創性が読みとれます。王さまがなにも着ていない事実をはっきりと口にしたのは子どもでした。ここに、アンデルセン童話の、時代に先駆けたすばらしさがあるのです。子どもの文学の歴史で、ものごとをありのままに見ることができる「子ども」が存在することを、愉快で華やかなお話を通じて知らせたのは、この作品がはじめてです。アンデルセンの童話は、真の意味での子どもの文学のはじまりでした。