内容説明
自分とまったく同じ人間がこの世にいて、いつも自分を監視しているとしたら…。こわいお話7編。小学中級から。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
40
親族がセイラムの魔女狩りでの裁判の審判を下した関係者であり、その当時を舞台にした『緋文字』を描いたナサニエル・ホーソーン。彼が書いた「牧師の黒いヴェール」は何度、読んでも示唆的。「誰もがヴェールを被って生活している」と牧師はいう。そのヴェールとは一体、何なのか。人の欲望か、負の感情か、はたまた、状況によっては人を陥れても助かりたいという人間の本性か。そして「南西の部屋」はこのまま、ソフィアが悪意のある死者に侵食されるのではないかと思い、本当に怖かった・・・(T-T)2015/03/13
奥山 有為
4
日本の作品が怖かった2020/01/17
鷺@みんさー
3
「ちゃんとした」古典的ホラーが子ども向けに紹介されているアンソロジー。とにかく「かまどの中の顔」がひたすら恐ろしい。
ワタナベ読書愛
0
1996年刊行。一癖もふた癖もある怪奇物語・短編集。収録作品:「奇跡をおこす男」(ウェルズ)、「いけいにえになった花嫁」(インド民話)、「影を殺した男」(ポー)、「モンスター」(ビアス)、「かまどの中の顏」(田中貢太郎)、「牧師の黒いヴェール」(ホーソーン)、「南西のへや」(フリーマン)。最後までどうなるのか読めない曲者ばかり。子ども向けの図書だが、大人も十分楽しめる。むしろ、文字は大きいし、解説はついているし、全部タイプが違うし、贅沢な大人の読み物ともいえる。いろんな地域と時代に旅立ち、変な世界を体験。2022/08/01