感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
き
51
乙武氏の人生を楽しんでいる様子、そして有名になった後の苦悩など、読み応えがあった。「ボクには、人に負けないものがある。それは、手足がないこと」「助け合いができる社会が崩壊したと言われて久しい。そんな「血の通った」社会を再び構築しうる救世主となるのが、もしかすると障害者なのかもしれない。」「障害者を生み出しているのは、紛れもなく、環境の不備なのだ。」など、乙武氏が発するからこそ響いてくる言葉がたくさんあった。2021/07/19
糜竺(びじく)
42
ベストセラーであるだけあり、とても考えさせる、非常に心に残る内容でした。単行本が刊行されてから数年後の事も加筆されている完全版です。この加筆部分があると、また、違った見方で読めます。加筆部分より前は、五体不満足でも、楽観的で前向きで、障害者と感じさせないオトちゃんがいます。それはそれでとても勇気づけられました!逆に加筆部分では、自伝の単行本がとても売れて有名人になってしまい、逆にプライベートなどが無くなり、これからの生き方に苦悩する乙武さんがいます。しかし、それでも前を向いていく彼がいます。お勧めです!2014/12/07
Willie the Wildcat
40
特徴であり個性!幼児期の恩師との出会いが、著者の視界を広げ、活動を後押し。”当たり前”の壁。肯定的、否定的な当たり前。小学5年の「印刷会社」での”特徴と特長”の気づきが印象的。一方、著者の自身のコメントへの不安。メディア露出から伝える難しさを学び、伝える興味に繋がったと推察。誤解や先入観を恐れず、活躍の場を拡げ、今後も”当たり前”の壁の打破に繋げて欲しい。2014/07/18
あやの
33
懐かしいなと思いつつ、近くにあったので読んでみた。まあ、最近も色々スキャンダルがありましたけどね。加筆された第4部で、社会の現実を知って苦悩する姿がある。それでも、やりたいことはやって来たのだろう。現在がどうであれ、ポジティブに生きるという点では脱帽する。2017/12/20
いずむ
30
障害者で、五体不満足で、それが個性だ、という"自負"。その言葉が、ただただ鋭く、深く突き刺さった。人生に小さな枠を設けて、その中に押し込めてしまうのは、やる前からできないと結論付けてしまう、自分と周囲の思考。両手両足がなくても、こんなにできるコトがある。ボクは「自分には両手両足があるのに、こんなモノなの?」って思う。アタマは良くないけど、それがどうかした、って。甘えてる。甘んじてる。勝手に諦めてるコトのうち、半分くらいは実はできるコトなんだ。きっと、もっと「やりたい!」に挑んだ方が、世界は広くて、面白い。2013/04/30