内容説明
花粉症やアレルギーは寄生虫で防ぐ!?ダイエットにカイチュウがお役立ち?かわいいペットの虫退治など、身近な体験をヒトと寄生虫との共生から易しく説き明かす。善玉カイチュウからグルメが危ない激痛アニサキスまで、隠された体内ドラマを面白おかしく綴った大ベストセラー・医学エッセイ待望の文庫化。
目次
第1章 カイチュウ復活、知らぬ医師
第2章 寄生虫が語る僕たちへの教訓
第3章 ペットかわいや寄生虫は怖い
第4章 家庭より、やはり野におけ野生動物
第5章 食のタブー忘れたグルメの罠
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マエダ
94
”送られてきた臨床の検体のなかに、寄生虫の卵を見たとき、僕はほんとうに安らかな気持ちになる。”から始まる本書、心を鷲掴みにされた。内容もかなり新鮮なものが多くとても読みがいのある一冊。2017/01/08
ホークス
35
寄生虫の話。進化とは、ある種が複数の場所やニッチに棲み、自然淘汰を通じて種分化する事だと思う。種分化しない道を選んだ人間は、寄生虫や細菌等の体内生物とも、太古の条件のまま付き合う事になる。人為的な環境改変(最近の衛生向上も)は、体内生物との共生に影響する。寄生虫の存在が、実は花粉症の抑止に役立っていたという著者の説は、分かりやすい例である。人間は種分化の代わりに、文化によって変化対応する必要があり、多様な感受性や考え方を内包する事が生き残る道だと改めて感じた。平田オリザの解説も秀逸。2017/08/23
taku
22
博士の糞闘と愛情に触発され、読み終わる頃にはカイチュウ可愛いよハート。になるわけないが楽しく?読める。正しく知って欲しいという思いで書いているから、ゾワゾワくるおぞましい話は抑えている。書いてくれてもよかったけどね。人の脅威になり得ること全般に言えるけど、正しく恐れることがとても大事。サナダムシの生態はキモいを通り越してスゴい。一周してやっぱりキモい。でも、みんなみんな生きているんだ友だち、は遠慮しておく。目黒寄生虫館は行ってみたいと思ってる。2016/09/09
ロボット刑事K
17
私は大学で生物を専攻し、寄生虫についても学びました。その流れで学生時代、著者の藤田紘一郎氏の講演を聞きに行ったこともありましたっけ。藤田氏はサービス精神旺盛な方で、少々スチャラカなとこもありますが、非常に面白いお話を聞かせていただきました。ネタが寄生虫なだけに、内容に少々尾籠な箇所もありますが、寄生虫をまったく知らない人でも興味深く読んで頂けると思います。もちろん全てを鵜呑みにはできませんが、サナダ虫を飼うと、花粉症やダイエット、アトピーに効果的だそうですよ。あなたも一匹お腹にいかがですか?☆4つで。2020/12/03
Yuichiro Komiya
17
寄生虫の専門医が書いた寄生虫の本。明るい雰囲気で笑いを誘うような文体で書かれてあるが、肝臓の中にカイチュウが糸くずのように固まっているとか、キタキツネから感染した寄生虫が目まで上がってきて失明とか、あれとかそれとか、本当に無理。しばらくお刺身や寿司は食べれそうにない。2018/04/15
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