内容説明
アルジェリア、ボスニア、チェチェン、ソマリア、レバノン。泥沼の戦いに明け暮れる世界の紛争地を、講談社写真賞に輝いたフォトジャーナリストが徹底ルポ。ベールに包まれたイスラーム側に深く入りこみ、彼らが戦い続ける理由に肉迫する。迫力溢れる写真と鋭い視点で戦争の本質を抉る渾身の書下ろし文庫。
目次
第1章 アルジェリア―イスラーム主義者たちの内戦
第2章 レバノン―パレスチナへの憧憬
第3章 ボスニア―兄弟のための国境なき闘い
第4章 ソマリア―誇り高き民の激しき抵抗
第5章 チェチェン―大国ロシアからの独立戦争
第6章 ザイール―エボラ出血熱取材記
第7章 ルワンダ―凄惨な大虐殺現場
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
VC
2
エボラが空気感染だったら、この出国審査では世界人類の数十パーセントは死んでたな。2014/02/21
Dr. Hiro Tanaka
1
時代は1990年台だが戦争の別視点からの観察は非常に興味深い。今の日本人に欠けている情報がここにある2025/04/20
きのやん
1
1999.2.15初版の文庫オリジナル。残り30ページまで読んだまま、十数年読みさしになっていた本が、蔵書の“サルガッソ”からひょっこり出てきた。ウエットティッシュで埃を落とし、栞が挟まっている頁から巻末まで読んだ。さすがに栞の前までに書いてあったことは殆ど覚えていないが、イスラーム・ムスリムの戦いには、彼らなりの“正当”な理由があると知り、蒙を啓かれたことはよく覚えている。あとがきと吉田敏浩氏の解説を一読するだけでも、充分に価値がある本だ。近いうちに再読することになるだろう。2024/03/06