講談社文庫<br> 2050年は江戸時代―衝撃のシミュレーション

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講談社文庫
2050年は江戸時代―衝撃のシミュレーション

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  • サイズ 文庫判/ページ数 326p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062638098
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

21世紀、物質面の行きづまりから、日本は省エネルギー、完全リサイクルの江戸時代へと回帰していた。一日三時間半働けば暮らせる晴耕雨読の生活。必要なモノは簡単につくれる自給自足社会。自然と共存共栄していた江戸の精神と豊かさ、楽しさをわかりやすく伝え、現代文明に警鐘を鳴らす衝撃の問題小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ワッピー

34
著者の現代日本政策批判の総集編。食糧自給率も顧みず、資源を蕩尽し、先行き考えず突き進んできた日本の2050年代は、中央政府は形骸化し、国力は衰えて燃料が輸入されず、工業は衰え、食糧確保のための農業が基幹産業として復権、過去の日本は「大刷新前」として語られる。桃園村に住む晴彦は農業の合間に、大量の自動車スクラップからエンジンを取り外しては村の財政に寄与し、村の古老からかつてのバブルの時代の思い出を聞くのだった…。今読み返して、まさにその道を辿っていると感じるが、スクラップの山というチートは必要なのかな?2024/10/25

aisapia

16
とてもとても面白かった。書かれたの本当に1990年代ですか?という程に今読んでも変な感じがなく、逆にまさに今そうなってきてるわ感がすごい。クニガ病(国がやるべきだと責任転嫁)とアチラ病(外国崇拝)もわかるなぁ…という感じ。印象に残ったのは、「人は同じ状態が10年続けば永久にそれが続くと思うほどの知能しかない」というところで、確かに石油はいつまでもあり続けるしゴミも捨て続けられると思い込んでいるけど本当にそうだろうか?と考える良いキッカケになりました。2021/05/11

KEI

9
江戸時代モノの小説で活躍された石川先生の1995年頃の著作 江戸時代モノではなく2050年の日本の未来が江戸時代の状況に戻るという無為滑稽な仮説に基づき書かれた小説なんだけど、現実がちょっと小説の状況に近づいてきてると感じ、ちょっと震えました。 2050年まであと四半世紀だけど果たしてどうなるでしょう?2024/02/28

ひさか

7
石川さんの江戸ものは、たいてい読んでいると思ってましたが、これを読み落としていました。タイトルには江戸時代と入っていますが、江戸の話は少ししかでてこず、今の日本が、エコロジーな時代に変わった時のお話でした。こういう方向は確かにあるよねと思えるお話です。書かれて15年たちますが、十分通用する話が興味深かったです。2013/03/20

min

4
コロナ禍、円安等を経た2023年に読んだ私からしたら、この本は凄い本。20年前に書かれたことが凄いし、各年代にここ読書メーターに投稿された感想たちが興味深い。COVID-19 の出現によって少なくとも「今日ある当たり前は明日ないかもしれない」という体験をした今、後に「大刷新」名付けられる、バブル霧散どころか産業が急速に衰退して、国政は斃れてなし崩し的に自治制に移行し日本は江戸時代のような暮らしに戻っていくというストーリーをトンデモと一笑することは出来ない。今だからこそ読みでありで強くオススメ。2023/01/15

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