内容説明
旅慣れるのはいいが、旅に慣れてしまってはいけない。これ、旅の鉄則なり。欧米をへ巡り苛烈な中東・アフリカを彷徨し後、旅人は熱帯アジアの豊饒に抱かれる。沙漠のヒッチハイク、バンコク路上観察の日々、胃袋にしみた食べ物、骨に響いたあの一言―旅の達人が好奇心全開で書下ろしたセンチメンタル・ジャーニー。
目次
第1章 安全旅社の陳さん
第2章 奴隷船―ペナン発マドラス行き
第3章 逮捕寸前―香港にて
第4章 人が旅をすれば、本も旅をする
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
エリ本
8
下川裕治さんや高野秀行さんの旅本と同じくらい面白い!過去に「アジアの路上で溜息ひとつ」を読んだ記憶はあるのに前川さんの本をその後読むことはなかった。多分、当時はバックパッカー全盛期で同じような旅本が乱立しており、ゆえにその中に埋もれてしまったと思われる。(あくまで私事ですが)。次回はこの著者の最近の本を読んでみたい。2021/12/05
バカ殿。
4
私も90年代前半、国内外バックパッカーしてたから当時の旅の雰囲気はよくわかる。最近は、バックパッカーどころか、パックの海外旅行に行く学生さえも減ってるそうだ。きっとネットのおかげでなんでもわかってしまった気持ちになっちゃうんだろうな、残念だ。2016/08/18
HIRO1970
4
★☆★前川さんは表現ははっきり言って、ちょっとぶっきら棒ですが、好奇心が多い事が災い?してか、もの凄い経験と幅広い知識の持ち主であることがよーく解りますね。これからも読んでみたい人です。2013/09/15
マサ
2
1970年代からの著者の旅についてのエッセイやコラム。出会った旅人や土地の人々とのあれこれがフラットな視線で書かれていて面白かった。特に「レイバンの鷹」「砂漠の彷徨」などは読後しばし放心。その土地の風や匂いに包まれる感じがいいなあ。2020/11/15
Taichi Sakamoto
1
読みやすい文体でよかった。氏の旅に対する経験やありかたが伝わってくる一冊だ。2015/11/16