内容説明
ウィガン―そこは女王や教会の権力も及ばない独立した“王国”だった。住民の敵意に満ちた視線を浴びながら、忽然と姿を消した牧師補を追い求めて炭坑町をさまよう鉱山技師ブレア。探索の途次、目の前に現れた謎の女ローズ。めくるめく陶酔とサスペンス!名作『ゴーリーキー・パーク』の巨匠が放つ、ミステリー大作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hata2
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展開は地味でかつ600ページ近くあるのに、最後まで飽きずに読ませる大作。最後まで読んで、題名が「ローズ」である事を理解した。2018/10/20
asa.com
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舞台は1872年、イギリスのウィガン炭鉱。 石炭の煙とたくましく生きる荒くれの炭鉱の人々。「ピット・ガール」炭鉱で働く女性たち。ピット・ガールは、炭鉱で石炭の選別をする女性たちなの。風紀や道徳を乱す存在、男性から仕事を奪う悪者とされる。 主人公ブレアはウィガンに炭鉱を持つハネイに雇われ、牧師補を探しに来た。牧師補が消えた当日、ハネイのピットでは爆発事故で多くの犠牲者が出ていた。というところから、話が展開していきます。炭鉱の中のトンネルの暗さと街の中の暗さ。そして出てくる2人の女性の暗い輝き…。