出版社内容情報
【内容紹介】
刑事の私は、矢萩利幸という名を3度も聞いた。まず、首なしのバラバラ死体、次に首なしの焼死体、最後に崖から突き落とされた男の身元として……。顔は分からなくとも、死体が3つあるのだ。さらに犯人らしき人物も名前が同じ。最初に人を殺し、その後殺されたのか。怪事件の真相は?トリックミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
3
非常に少ない人間関係を用いて語られる謎というのが矢萩利幸という名の人物が三度も殺人事件の被害者として挙げられるというもの。関係者は3人。被害者も3人。では最後の犯人は?と謎を畳み掛けてくる。正にアイデアの勝利といった感じだ。ちょっと斜めに構えた主人公の刑事の減らず口を織り交ぜた文体に最初はちょっと辟易したが、慣れてくるとなかなか面白い。一般的な刑事物に出てくる刑事とは一線を画す、小市民の生活が物語に時折織り込まれる。刑事ずれしていない刑事像をユーモア交えて語っている。2010/01/21
TIMくん
1
〈連続した3つの事件の被害者の身元は"矢萩俊幸"という1人の男!!〉この謎と本書の表紙(渋川育由の落ち着いた装丁)から勝手に王道本格ミステリを予想して読みはじめたら、、、なんともふざけた感じのオジサン刑事が主人公(最初は違和感ありありで戸惑いました)の一人称ミステリ。三重殺が意味するトリックはおもしろいものでした。2023/08/17
まんまるシッポ
1
手持ち本。矢萩利幸と言う男が三度殺された?!首なしのバラバラ死体、首なしの焼死体、崖から車ごと突き落とされ炎上した車の中から……(?_?;こんがらがりすぎて話が頭に入ってこない。最後に謎解きされ一応解決するけど、なんだかな~。書き方かな~(;¬_¬)2015/07/07
Sizenote
1
[★★★☆☆]初奥田哲也。あまりのだらけっぷりに思わず吹き出しそうになる主人公ながら、最期には見事な推理で事件を解決。冗談みたいな事件の連鎖の上に、自堕落で助平な主人公だけど、内容自体は立派な推理ものになっているので、不真面目本格ミステリとでも名付けたい。ものすごくあっさりとした終わり方なので、もう少しだらけた余韻があっても良かったかなと思います。2009/06/16
Smith, Ordinary. Person.
0
探偵物ではなく刑事物なのだが、主人公の刑事がぱっとしない三枚目なので、終始一貫として緊迫したムードは皆無だ。時々入れられるブラックな笑いは、好みが分かれるところ。(私は好き)
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