目次
母のたより
低鼻術
車中の読者
父の日
青根温泉から
六月、サッポロ
縮んだ母
お産を見る
新聞とテレビ
一度と三度〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MIKETOM
5
27年前のエッセイ集。当時渡辺の母が死線を彷徨う大病を患ったがなんとか持ち直したらしい。しかしながら本書が文庫化された時には既にお亡くなりになっていたとのこと。90歳ぐらいだった。そしてその20年後、渡辺本人も鬼籍の人になった。去年、俺の母親が鬼籍に入った。93歳。そして渡辺が母を亡くした時の年齢と俺が母親を亡くした時の年齢が同じだった。だけど俺はあと20年は生きないだろうと思う。渡辺に子供はいたんだろうか。俺が死ぬ時はなるべく息子に迷惑はかけたくないものだ。その時女房はどうなっているだろう。ふと思った。2020/12/13