内容説明
円形の敷地の中央ではお堂がゆっくり回転していた。その四方に同じ形の四つの館という奇観の高槻邸。学生探偵コンビの大垣と陣内が邸に招かれた直後に依頼主の高槻老人が殺された。まさに早すぎる開幕だった。次々と起こる惨劇の背後に隠されていた驚くべき秘密とは。俊英が読者に挑戦する超・本格ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
84
【思いシリーズ三部作】第2弾。〔再読〕夏休みの事件で、名探偵と少し名が知れた大垣の所に依頼がくる。依頼主の邸宅へ乗り込んだ大垣と先輩の陣内であったが、依頼主は会って僅か数十分後に殺害されてしまう。今回も、屋敷の特殊な形状や謎の脅迫文、連続殺人に消える遺体など、数多くのミステリの定番がてんこ盛りだ。第1作品でも思った通り、このシリーズは軽い文章の本格テイスト、それだけではない。探偵の存在意義や探偵が謎を解くミステリという概念そのものに、ひと味違う見せ方をしている。新本格初期としては、異色の作品になると思う。2021/01/26
Tetchy
5
う~、ダメだったわ、これ。あまりに素人じみた文体と本格推理小説の定型を破ろうと努力する痛々しさが行間から立ち上ってきて見苦しさを感じた。依頼人が会って1時間後に殺される、360ページ強の内容において80ページあたりで早々と挿入される読者への挑戦状(文中では宿題)、探偵の事件放棄など目新しさを狙った努力は解るが、それらがあまりにもぎこちなく感じて物語の腰を折っている感じがした。登場人物それぞれに魅力がないのも痛いし、なによりも小説を読む物語の醍醐味というものが皆無だ。2009/10/02
アツシカ
2
「思い」シリーズ三部作の二作目。事件そのものではなくて、名探偵あるいはミステリというジャンルそのものをテーマに展開されるあれこれがメインか。解決編のひねくれ具合は楽しめたので満足。事件の真相自体はもっと面白くできたような気がしないでもないけど。2017/02/05
通りすがりのブッカー
2
興味深いトリックや読みやすさは評価したいものの、全体的に駄作臭がすごい。登場人物に魅力がないというのは致命的。また、作品の着地点も見えにくいし、何より題材とは全く関係ないこの作品タイトルはないでしょう。事件が陰惨なのにたいし、コメディー的な展開なのも同調できない。読みやすいのはいいんだけれども…。いろいろうーんな作品だった。 2012/06/05
stackable
1
うーん。途中からなんとなくわかってしまったが。しかし、わかりにくい説明がおおかった2016/04/21
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