内容説明
唐津六万石小笠原家の世嗣長行がたどった波瀾の半生。わずか二歳で廃嫡の非運から、一転、土佐の雷公・山内容堂の推輓もあって、幕閣の中枢へと異例の昇進をとげた長行。その闊達な人間性と、国を想う熱誠。老中兼外国奉行として国難に対処する異色の合理主義者を描く表題作に、絶筆となった「山県有朋の靴」等五篇を収録。より高次な大衆小説を目ざした著者が到達した、歴史小説の記念碑的作品群。
感想・レビュー
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唐津六万石小笠原家の世嗣長行がたどった波瀾の半生。わずか二歳で廃嫡の非運から、一転、土佐の雷公・山内容堂の推輓もあって、幕閣の中枢へと異例の昇進をとげた長行。その闊達な人間性と、国を想う熱誠。老中兼外国奉行として国難に対処する異色の合理主義者を描く表題作に、絶筆となった「山県有朋の靴」等五篇を収録。より高次な大衆小説を目ざした著者が到達した、歴史小説の記念碑的作品群。