内容説明
異形異端の怪剣士・丹下左膳は、今宵も血刀を振るって大江戸の闇に哄笑する。二刀はふたたび仇敵同士の手に引き裂かれたのだ。左膳に与するは奥州中村六万石、栄三郎に力を貸すのは剣侠・蒲生泰軒。血腥い魔風を孕む刀争奪の死闘に、大岡越前の裁きや如何に。『新版大岡政談』として発表されるや、強烈な虚無的イメージで丹下左膳を一躍不滅のヒーローにした、大衆小説屈指の雄編、佳境へ。
感想・レビュー
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ぜっとん
6
古本積読消化。歯切れよくかつ和書漢籍に長けた、それでいてモダンで明るい文体は無類。体言止めと効果的な改行、いきいきとした芝居調の科白も心地よい。悪の魅力と愛嬌の丹下の蠢きには驚嘆だし、色恋、人情のイキと粋も一級品。快作。エンタテイメント小説の極致のひとつ。2017/01/24
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- 和書
- Ｗｏｒｋｓ：１０×２
