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子どもの文学傑作選
ふたりのイーダ―子どもの文学傑作選

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  • サイズ A5判/ページ数 210p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784062611558
  • NDC分類 K913
  • Cコード C8093

出版社内容情報

原爆の悲劇を痛切に描く、名作ファンタジーおじいさんの住む花浦を兄とおとずれたゆう子は、コトトコ歩く小さな木の椅子に出会う。椅子はあの日をさかいに帰らぬ幼い女の子イーダをさがしているのだった。   小学上級から

内容説明

国際児童年記念特別アンデルセン賞優良作品。小さい女の子は消えてしまつた。あの夏の日をさかいに…。「イナイ、イナイ、ドコニモ…イナイ…。」だれかをもとめて、歩きまわる小さな木の椅子の秘密とは…。子どもちたに戦争の悲劇を語りつぐ不朽の名作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

メタボン

37
☆☆☆☆ 原爆をテーマにした名作。ファンタジーの枠組みを借りることで、より子供の心に強く深く訴えている。ふたりのイーダというタイトルも秀逸だし、ゆう子の「イーダツ」と叫ぶ声もいじらしい。ゆう子が本当のイーダとは違うと知ってバラバラに壊れる椅子のシーンが非常に印象的。りつ子(いつ子)の手紙ですべての謎が解けるが、場合によってはこの後日談がなくても、りつ子がイーダだったことは十分伝わるし、よりファンタジーの世界観が完結したのではないかと感じた。あと終始父親が出てこなかったこと、その不在も影を落としている。2019/06/25

天の川

29
原爆が投下された今日、久々に本棚から引っ張り出してきました。廃屋に迷い込んだ直樹と妹のイーダちゃん。二人が廃屋で出会ったのは、8月6日におじいちゃんと広島に出かけたまま帰って来ないイーダちゃんを待ち続ける小さな椅子。直樹の妹を自分のイーダちゃんと間違えている椅子のひたむきな愛情が胸に迫ります。爆心地で身寄りをなくし彷徨っていたイーダちゃんとは…ファンタジーに彩られているものの、原爆のむごさ、人々の受けた傷みを訴えかけるこの本、原爆の記憶の風化が叫ばれる今、私の中で大切にしたい一冊です。 2014/08/06

jima

26
1969年の作品。8月6日の悲しみ。「安らかに眠ってください。あやまちはくりかえしませぬから」。椅子という物を通して、失った悲しみ、恐ろしさを伝えている。この本を久しぶりに読んでよかった。戦争を知らない次の世代、さらに次の次の世代へと読み継がれていって欲しい本。2015/02/22

刹那

13
小5の次男の読書に借りて来ました。話が古いので、わかりにくいところもあるけれど、私も読んで良かったので、ぜひ息子にも頑張って読みきって欲しいです。2017/10/12

金平糖

11
「死の国からのバトン」を読んだ小1の次女が「戦争は何故起きたの?私なら話し合いで解決し、絶対戦争なんてしない」と。「その時代に生きていなければ、わからないこともあるんだよ。反対した人もいたけど、牢屋に入れられたり、反対している人を密告すると褒められたりしたんだよ」と言うと、あまりの理不尽さを理解できず泣き出す。松谷氏は読者である子供にトラウマを抱えさせないよう戦争を伝える。悲惨な描写ばかりが、戦争の愚かさを伝えるものでは決してないと感じた。間違いを「間違いだ!」と、声を出して言える社会を守らねばならない。2006/07/04

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