出版社内容情報
『千と千尋の神隠し』に影響をあたえた傑作水玉模様の傘にみちびかれて、リナはふしぎな町にやってきた。深い森の中にすてきな家が6軒。霧の谷という小さな町で、リナのゆかいで奇妙な夏休みがはじまる。 小学中級から
内容説明
水玉もようのかさをおいかけているうちに、リナは、ふしぎな町へやってきた。森の深い緑の中に、赤やクリーム色の家が六けん。石だたみの道は、雨がふったようにぬれている。ここが、リナのさがしていた、霧の谷の気ちがい通りだった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
61
主人公が、美少女ではなくて、ポッチャリとした普通の子というのがお気に入り。 一夏を不思議な村?「霧の谷」で過ごす事になったリナさん。 同じような年頃に読んでいたら、読んだ日の夜には、夢の中で自分も一緒に働いたり、トラやジェントルマンと遊んでいたかも。 「働かざる者食うべからず」がいいですね。 私の母の口癖でもありました。 リナさん、素直です。 しっかり働いていました。 2015/07/30
sachi
45
子どもの頃から大好きで何度も何度も読んでいる1冊。山を越え深い森の中にある霧の谷。赤やクリーム色の家が6軒。石畳みの道は、雨が降ったように濡れている。夏休みを霧の谷で過ごす小学生のリナと下宿先の意地悪なおばあさんや自分たちは魔法使いの子孫だという風変わりな住人たち。四つの季節の花が咲き狂う不思議な街。やっぱり大人になっても霧の谷に夢中で幸せな気持ちになって読了。小学生の時に初めて読んだ時のワクワクした気持ち。読書が大好きになった原点の一冊。これからもずっと大事に読んでいきたい児童書ファンタジーの傑作。2015/09/20
紫綺
28
『千と千尋の神隠し』に影響を与えた作品だそうです。柏葉さんのデビュー作?かなり昔の作品ですが、今読んでも全然遜色ありません。とても楽しく愉快な世界へ誘ってくれます。不思議の国のアリスに類似したイメージかな(無理やりこじつけっかな?)。2010/11/14
はなん
26
小学生の時からずっと大切にしている本。いろいろな形でこの後発売されているけれど、私にとってこの物語はこの「本」でこの「挿絵」じゃないとだめなのだ。リナがナータの所で感じた感覚そのまんま。この本の解説は佐藤さとる先生だけれど、コロボックルシリーズと同様にこの物語もまた、「どこかにあって行ってみたい」と読んだときからいままでずっと思い続けられる世界。きちがい通り。。そこの角を曲がったらふっと入れないだろうか。。。2011/09/10
はなん
19
読み終わったとたんに最初に戻りたくなるのはいつものことなんだけれど、切ないなぁ。いつかは離れなくてはならない場所。そこが大切であればあるほど、離れる時の辛さもまた格別で、、、あれ?なんだか今回は「別れ」が辛いよという感覚になっているらしい。それは私がこの物語を読み終えちゃったのがさみしいてのもあるわけで、、、(って何度目だよーなんだけどね。この終わり方は本当に切ないわ)2012/12/03