出版社内容情報
【内容紹介】
黒岩が佐伯酒造への営業妨害を始めた。米ぬかで酒を造りだしたことや、そのやり口よりも、一生懸命造りあげたすてきなお酒をふみにじることが、夏子は許せなかった。
夏子が、かねてから美酒と敬う美泉の蔵元が訪ねてきた。改めて味わう美泉のすばらしさ、21世紀に残す日本酒を造ろうという心に、夏子ばかりでなく、黒岩の息子、慎吾も刺激をうける。夏子と慎吾は、足のひっぱり合いで競うより、どっちが日本一の酒を造るかで競い合おうと誓うのだった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
森林・米・畑
10
まだ、日本酒ブームになる前。安くて酔えれば、いいというのが、大半の顧客。小さな酒蔵の生き残る道はコストのかからない三増酒などを作るのが大半の時代。まだまだ、本物嗜好の純米酒、こだわりの酒など相手にされない。これらの葛藤に苦しみながら日本酒業界を、変えようと努力するのが、伝わってくる。2019/10/07
ウチケン
10
慎吾君、今も昔も酒気帯び運転は法に触れる行為ですよ。それをいいんですか?登場人物の皆さん、まるでお咎めなしみたいな展開で、、、と言ったところで連載は昔々のことなんで読み進めておきましょう。で、その慎吾君が夏子に告白したその気持ち判ります。大好きな女性は自分よりひとまわり大きな存在。でも自分を卑下せずに高めようとするその覚悟。でも草壁さんの方に分がありそう。その夏子と草壁も専務と杜氏という責任を持たされ、その覚悟を決める。何だか今回は仕事にも当てはまりそうなお話でした。俺、覚悟足りてない?2016/02/28
しゅわ
5
むか~し、日本酒の勉強をした頃に買った本…本当にひさびさに本棚の奥から出してきて一気読み中です。無事龍錦を育て、また新しい酒造りが始まりますが、佐伯酒造は妨害にあい…コスト追求する造り手と酒のよさをわかろうとしない消費者の矛盾に苦しみます。そんな中、日本一の酒・美泉の蔵元が佐伯を訪れ、夏子は新しいお酒に、そして日本酒の未来に…と決意をあらたにします。夏子ちゃん、なんでそんなにモテモテなの?とうらやましくなってきます(汗2013/06/16
kazuchan1209
4
どんな微細な欠点でも見逃すまいと味わったのにすばらしさばかりが…2025/03/01
Ayumi Shimojoh
1
(5)美泉の蔵元、内海氏登場。職人かたぎのじっちゃん杜氏から、次の世代へ「後継者たち」をテーマになっていますね。夏子、草壁、慎吾君、美泉の蔵元。2016/07/24




