出版社内容情報
【内容紹介】
気性の激しさと、恨みと不信の子供時代が、天下を呑み干す基盤となった“秦の始皇帝”。天女のような並はずれた美しさゆえに、犠牲の人生を強いられ、翻弄された“西施(せいし)”。門番の老人にも教えを請い、隣国の人望をも集め、天下に比類なしとまで名を轟かせた“無忌(むき)”。……才覚でのしあがり、世を動かした者。才能をうとまれ、せめぎあう策略に利用された者。中国の春秋戦国時代に、燃焼するように生きた英雄達が、今、蘇る!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホークムーンmk2
6
亡くなった鄭問氏の傑作。この作品を読むと古代中国の偉人達の足跡がいかに素晴らしいものかがわかる。最近は、その隣人の膨張傾向もあってあまりいいイメージを持てないが、日本は彼の国を手本として独自の文化を花開かせたのはまぎれもない事実。もっと手を取り合って互いに切磋琢磨しながらアジアをリードしていける良好な関係を築けないものだろうか?この巻は、嬴政(始皇帝)、「顰に習う」の西施、張儀、信陵君が登場。2018/01/14
白義
5
凄惨な爽快感というものを感じた。史記のエピソードを元にした短編劇画集で、強烈だが繊細な水墨画風タッチが登場人物たちの大きさ、情念の強烈さを叩き付けているようで、読み慣れない画風なのに一気に読めた。秦の穆公なんてとてつもない。中国史の懐の深さ、スケールの巨大さをよく実感できる漫画だと思う。孔子も勇猛なエピソードがあるんだよなあ、と実感。文庫で三巻とボリュームが手頃だし史記の入門にもいい。横山史記とはまた違う魅力があると思う2012/11/10
rosetta
3
チャイナの春秋戦国時代の人物を扱った25年くらい前の漫画。チャットで三國志ファンと会話していて暫くぶりに読みたくなって引っ張り出した。なんだか今回はストーリーにはあんまり感心しなかった。あんなに熱心に人に薦めたのにこれじゃあ詰まらないと言われるんじゃないかと心配になるほどに。それとも2巻3巻になるほど面白かったんだっけかな?しかし相変わらず絵の美しさには溜め息が出るほど。特に西施の一枚絵は鳥肌もの。2017/11/17
貴人
2
水墨画のようなタッチで中国絵巻を描く凄い作品だが、僅か3巻で終わってしまったのが残念。今巻では孔子、始皇帝などの有名な人物から、西施のようなあまり有名ではない人物まで生き生きと描かれている。特に論語で知られているが、一人の人物としてあまり実感が得られなかった孔子の物語が印象的。自分の道が何故入れられないのかを弟子たちに聞いてまわる所がハイライトだろう。2014/12/15
Enju35
0
うんうん2020/12/05