出版社内容情報
急増する子どもの花粉症。低年齢で発症の子ほど悪化する。どのタイミングで何科を受診すべきか。年齢別対策と最新療法を解説ひと目でわかるイラスト図解
《講談社 健康ライブラリーイラスト版》
【子どもの症状はくしゃみ、鼻水だけではない。大人と違うから気づきにくい】
近年、低年齢からアレルギー性鼻炎を発症する例が増えています。花粉症もアレルギー性鼻炎の一種ですが、0?14歳の4人に1人にスギ花粉が原因の花粉症がみられます。この20年間で子どもの有病率はなんと10倍に。スギ花粉の飛散量の激増ぶりが、その背景にあります。戦後、一斉に植林されたスギの樹齢が活動の最盛期を迎えており、今後も花粉の飛散量は多いままと予想されています。
花粉症は自然治癒が望めず、放っておいても治りません。また、花粉だけでなくダニなどが原因のアレルギー性鼻炎をもつ子も多いのが気になるところです。とくに低年齢でアレルギー性鼻炎を発症した場合、ぜんそく、アトピー性皮膚炎など、ほかのアレルギー疾患の発症・悪化にも深く関連することが指摘されています。
根本的な治療として注目される舌下免疫療法は、数年以内には5歳以上から可能になる見込みが強いものの、現段階では12歳以上が対象となっています。それまではアレルゲンの除去を中心とする、生活のなかで実施できる対策と、適切な薬物療法を用いて対処していくことが基本となります。本書では乳幼児から活用できるように年代別の対応法と根本から治す最新療法をわかりやすく図解しました。つらい症状があっても、子どもは自分で注意できません。対策は大人主導でしっかりと進めましょう。
【本書の主なポイント】
*発症した年齢が低いほど治りにくい
*花粉・ダニ対策は乳幼児期から始めたい
*合併しやすいアレルギー疾患と鼻の病気
*受診先は耳鼻科? 小児科? アレルギー科?
*低年齢の子どもには難しい「内服薬」「点鼻薬」「目薬」の飲ませ方、使い方
*市販薬は「小児用」とうたわれていても過信は禁物
*「舌下免疫療法」が向く子・向かない子とその効果
【本書の内容構成】
1章 この子の症状、花粉症? それとも別の病気?
2章 子どもこそ必要な早めの対応
3章 乳幼児期から始めたい花粉・ダニ対策
4章 正しく使おう 症状を抑える薬
5章 12歳になったらできる! 新しい免疫療法
永倉 仁史[ナガクラ ヒトシ]
監修
内容説明
大人と違うから気づきにくい。発症した年齢が低いほど治りにくい。子どもの症状はくしゃみ、鼻水だけではない。年代別の対応法と根本から治す最新療法がわかる!ひと目でわかるイラスト図解。
目次
1 この子の症状、花粉症?それとも別の病気?(実態―激増する子どもの花粉症、アレルギー性鼻炎;症状―いつ、どんなときに、どんな症状が出るか確認を ほか)
2 子どもこそ必要な早めの対応(放置は危険1―鼻のつらい症状は生活全体に影響する;放置は危険2―ほかのアレルギー疾患もかかえやすい ほか)
3 乳幼児期から始めたい花粉・ダニ対策(花粉対策1―外遊びしたい日ほど花粉は飛びやすい;花粉対策2―使い心地のよいマスク、メガネで防御する ほか)
4 正しく使おう症状を抑える薬(薬物療法の基本1―内服薬、点鼻薬、目薬の三点セットが一般的;薬物療法の基本2―免疫の攻撃をあの手この手でなだめる ほか)
5 12歳になったらできる!新しい免疫療法(免疫療法のしくみ―「これは敵ではない」と教え込む根本的な治療法;免疫療法の効果―九割以上に効果あり。鼻炎以外の症状も改善 ほか)
著者等紹介
永倉仁史[ナガクラヒトシ]
ながくら耳鼻喉咽科アレルギークリニック院長。昭和57年東京慈恵会医科大学卒業。昭和60年、東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科アレルギー外来担当となり、鼻アレルギーの治療および減感作療法を専門とする。国立成育医療研究センター(当時、国立小児病院)免疫アレルギー研究部にてアレルギー治療について研究。平成2年より、東京厚生年金病院耳鼻咽喉科勤務、その後、東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科助手。平成7年より文部科学省(当時、文部省)委託「スギ花粉症克服に向けた総合研究」に参加し、スギ・ヒノキ花粉症に対する疫学的調査・基礎・臨床応用の研究に協力し、全国でスギ・ヒノキ花粉症の調査にあたる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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