出版社内容情報
精神的ストレスが原因となる適応障害。診断される人は多い。本書は症状、治療法などをわかりやすく図解した初の一般読者向け解説書。
適応障害は、職場や学校、家庭など、現実の生活に適応できなくなる病気。病気と健常の境にあるような疾患のため、かえってとらえにくく、これまで一般向けに解説した書籍はほとんど出版されていない。だが、現実には「適応障害」と診断される人は多い。精神的ストレスが原因となる病気であるため、今後も患者は減少するはずもなく、正しい知識がますます必要とされることになるだろう。本書は医学的な見地から、適応障害の原因、症状、治療法をわかりやすいイラストを用いて図解した初の一般読者向け解説書。
第1章 社会生活に適応できなくなる病気
適応障害には、6つのタイプがある
第2章 不安と憂うつ感が症状の基底にある
抑うつ、不安、過敏、体の症状、行為障害
第3章 原因はストレスと本人の資質による
原因、ストレスとは、資質、年代による要因
第4章 正しい診断が適切な治療につながる
診断、ほかの病気との違い、薬物療法
第5章 精神療法と生活療法で再スタート
カウンセリング、認知療法、回復のために
【著者紹介】
1943年名古屋市生まれ。なごやメンタルクリニック・赤坂クリニック理事長。名古屋市立大学医学部卒。医学博士。専攻は神経精神医学。マックス・プランク精神医学研究所研究員、岐阜大学医学部准教授、自衛隊中央病院神経科部長を経て現職。日本におけるパニック障害や社交不安障害の治療・研究のパイオニア。主な著書に『脳内不安物質』『不安・恐怖症-社会不安障害』(以上、講談社)、『気まぐれ「うつ」病-誤解される非定型うつ病』(ちくま新書)など多数。『社会不安障害のすべてがわかる本』『非定型うつ病のことがよくわかる本』(講談社健康ライブラリーイラスト版)などを監修。
内容説明
原因ストレスが消えれば、半年以内に症状も消える。うつ病、PTSD、不安障害…と、どう違う?原因、診断、タイプ別症状、治療法を徹底図解。
目次
1 ストレスに適応できず起こる病気(Aさんのケース―異動して以来、仕事をする気が起きず、出社もいやになって…;Bくんのケース―塾になど行きたくないし、誰もいない家にも帰りたくない ほか)
2 多くの人は抑うつと不安が主症状に(Cさんのケース―嫁に申し訳ないと思いつつ、気持ちが落ち込み泣けてくる;Dさんのケース―夫からの離婚訴訟で電話におびえ、パニック発作も ほか)
3 原因はストレスと本人の資質による(原因―きっかけとなったストレスがある;ストレス―身のまわりにストレスはいっぱい ほか)
4 正しい診断が適切な治療につながる(診断―ほかの精神疾患を検討しながら;診断―適応障害とうつ病、PTSDとの比較 ほか)
5 精神療法と生活療法で再スタート(精神療法―カウンセリングを中心に;精神療法―自信と勇気をつける「支持療法」 ほか)
著者等紹介
貝谷久宣[カイヤヒサノブ]
1943年、名古屋市生まれ。医療法人和楽会理事長。名古屋市立大学医学部卒。ミュンヘンのマックス・プランク精神医学研究所に留学。岐阜大学医学部助教授、自衛隊中央病院神経科部長をへて、93年、なごやメンタルクリニック開院。97年、赤坂クリニック理事長となる。医学博士。99年から5年間、東京大学医学部非常勤講師。現在は京都府立医科大学客員教授。パニック障害や社交不安障害の第一人者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。