講談社選書メチエ<br> モンゴル帝国誕生―チンギス・カンの都を掘る

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講談社選書メチエ
モンゴル帝国誕生―チンギス・カンの都を掘る

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  • サイズ B6判/ページ数 248p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062586559
  • NDC分類 222.6
  • Cコード C0322

出版社内容情報

厳しい自然と良質の馬、鉄資源と交通インフラが大帝国を生んだ。「蒼き狼」チンギス・カンのイメージ刷新を図る、最新考古学の成果。13世紀にユーラシアの東西を席巻し、その後の世界史を大きく転換させたモンゴル帝国。ヨーロッパが世界を支配する以前に現出した「パックス・モンゴリカ」時代の、人類史における重要性は、近年、広く知られるようになった。しかし、ではなぜ、ユーラシア中央部に現れた小さな遊牧民のグループ、モンゴルにそれが可能だったのか、また、その創始者、チンギス・カンとは、いったいどんな人物だったのか、まだ多くの謎が残されている。本書では、20年以上にわたってモンゴルの遺跡を発掘し続けている著者が、この謎に挑む。
著者がフィールド・ワークから実感するチンギス・カンは、小説などでよく描かれる、果てしない草原を軽快に疾駆する「蒼き狼」、あるいは金銀財宝を手にした世界征服者――というイメージとは異なり、むしろ質素倹約を旨とする質実剛健なリーダーだという。その姿を明らかにしつつある近年の著者の発掘成果が、チンギスの都と目されるアウラガ遺跡である。
チンギスは、ただ戦争に明け暮れるだけでなく、この都をひとつの拠点に、良質の馬と鉄を手に入れ、道路網を整備していった。つまり、産業を創出し、交通インフラを整えることで、厳しい自然環境に生きるモンゴルの民の暮らしを支え続けたのである。その「意図せぬ世界征服」の結果として出現したのが、イェケ・モンゴル・ウルス=大モンゴル国、いわゆるモンゴル帝国であった。
さまざまな文献史料と、自然環境への科学的調査を踏まえ、気鋭の考古学者が新たに描き出すモンゴル帝国とチンギス・カンの実像。

はじめに
第一章 実像を追う――尽きない謎           
1 人類史のなかの「モンゴル帝国」
2 謎の多いチンギス・カン
3 考古学の可能性
第二章 転機を読む――チンギスの誕生
1 誕生と自立
2 大国のはざまで
第三章 寒さに克つ――モンゴルの自然環境
1 年輪が教える極寒
2 草原力と遊牧知
第四章 馬を育む――圧倒的な機動力
1 騎馬軍団の礎
2 兵器としての馬
3 軽装騎兵の導入
第五章 鉄を求める――資源をめぐる争い
1 強大化への助走
2 離反と自立
3 遊牧と鉄
4 鉄山の掌握
第六章 道を拓く――首都とネットワーク
1 最初の首都・アウラガ遺跡
2 交通インフラの整備
3 産業の創出
第七章 故郷を慈しむ――国づくりのヴィジョン
1 草原が生んだリーダー
2 モンゴルに捧げた生涯
3 チンギスが遺したもの
おわりに
参考文献
索引


白石 典之[シライシ ノリユキ]
著・文・その他

内容説明

小さな遊牧民グループの若きリーダー、テムジンは、厳しい自然環境を生き抜くため、良質の馬と鉄を手に入れ、道路網を整備し、モンゴルの民の暮らしを支え続けた。そして、質素倹約・質実剛健を旨とするこの男が四十代を迎えた時、図らずも「世界征服への道」は拓かれた―。十三世紀、ユーラシアの東西を席巻したモンゴル帝国。その誕生への道のりを、最新の考古学で解明する。

目次

第1章 実像を追う―尽きない謎
第2章 転機を読む―チンギスの誕生
第3章 寒さに克つ―モンゴルの自然環境
第4章 馬を育む―圧倒的な機動力
第5章 鉄を求める―資源をめぐる争い
第6章 道を拓く―首都とネットワーク
第7章 故郷を慈しむ―国づくりのヴィジョン

著者等紹介

白石典之[シライシノリユキ]
1963年、群馬県生まれ。筑波大学大学院歴史・人類学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。現在、新潟大学人文学部教授。専門はモンゴルの考古学。2003年、第一回「最優秀若手モンゴル学研究者」として、モンゴル国大統領表彰を受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

スプリント

9
遊牧民文化は遺跡はないと思っていました。モンゴルの躍進をささえた要素を考古学視点から解き明かします。2017/09/03

六点

7
アラフォー以上の歴史好きなら嘗て光栄(コーエイテクモ)が発売した歴史SLG『蒼き狼と白き牝鹿』に出てくる「オルド」というコマンドを覚えているだろう。オルドとはモンゴル語で王侯の宮殿から宿営地までを含む多義の単語であるが、大規模なオルドの遺跡であるアラウガ遺跡の発掘を中心に考古学と諸学共同の成果によってチンギス・カンの実像に迫った本である。その成果からは鉄と馬と交易路を制し、モンゴル高原を制したという、今までに無い剽悍な王の姿が立ち現れてくる。著者のモンゴル愛溢れる小ネタが何時かモンゴルへ行きたいと思わせた2018/06/25

さとうしん

7
考古学の成果から見るチンギス・カンとモンゴル帝国。特に鉄資源との関わりに重点を置いている。面白かったポイントは、一般的にチンギス・カンの盟友とされるジャムカとの関わりがほとんど触れられていないかわりに、ケレイトのトオリルとの関わりについて詳しく述べられている点、当時のモンゴル高原が金と西遼との勢力争いの場となっており、チンギス・カンは当初親金派として活動したことなど。あくまで「カン」として生涯を終えた等身大のチンギスが描かれている。2017/06/15

sk

6
モンゴル帝国誕生の秘密を、文献よりはむしろ考古学の現場から検証していく画期的な著作。歴史学の中に閉じこもっていない学際的な本。2017/11/03

Humbaba

6
最初は同じ方向を向いていたとしても、時が経ち前提条件が崩れれば違う道を歩むこととなる。ある時衝動的に決断したかのように見せても、実際には様々な前提を織り込んでの判断を下している。そうでなければ大きな国を導いていくことなどとても出来ずに失敗してしまう。2017/09/15

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