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講談社選書メチエ
瞑想する脳科学

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  • サイズ B6判/ページ数 300p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062584999
  • NDC分類 491.371
  • Cコード C0310

出版社内容情報

科学と宗教の未来を見すえ人の「心」に迫る脳科学の最前線を踏査し、その達成を評価。その上で、瞑想など宗教的行為と科学を結びつける可能性を探る。科学と宗教の両面からこれからの人間のありかたを問う

内容説明

瞑想は、喜び、共感、直観、慈悲にかかわる脳の神経回路のネットワークを、かつて想像されたことのないような力強さで、生き生きと活動させる。そうした神経活動の変化は、脳の物理的構造の変化としても、あらわれてくる。人間の心や行動の変容のプロセスが、計測をつうじて、理解される道筋が開かれたのである。脳科学の知見から見通す21世紀の人間の幸福。

目次

第1部 霊性の脳科学(脳の内なる神―脳神経神学と還元主義;変性意識の神経ネットワーク;一人称と三人称の融合へ―禅、シャーマニズム、森の音霊)
第2部 瞑想する脳科学(二一世紀の瞑想の脳科学―自己変容のパラダイム;神経可塑性の問い;慈悲と喜び―情動脳の変容;遺伝子のうえにすわる―ヴィパッサナ瞑想の脳科学;炎の瞑想、微細身、死の光―神経科学の転回)
第3部 生命、身体、機械(BMIと人間改造の論理―能力増強とポストヒューマンの未来;機械の神―ダーウィンとベーコンの悪夢;惑星的思考へ―進化、トランスヒューマン、菩薩)

著者等紹介

永沢哲[ナガサワテツ]
1957年、鹿児島県生まれ。東京大学法学部卒。宗教人類学者。専門は、チベット仏教。人間の意識・神経系の可能性を研究。現在、京都文教大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Kikuyo

23
「瞑想」を科学の視点から観る。 トゥムモ熱のヨーガでは、マイナス18℃の雪のなかでも過ごせるなど体温は変化する。ヴィパッサナー瞑想は大脳皮質の体積減少をおさえるなど、神経活動の変化は、脳の物理的構造が変わることを明かにしている。呼吸と身体感覚、気づき、自覚、価値判断なしに観察する。瞑想はシンプルながら、人間の変容の可能性を秘めたツールだ。2018/01/12

nizimasu

3
いわゆる瞑想における脳の変化というのは何冊も読んできたのでこの本にある内容はかなり読んでことのあるものばかり。だがそれでもこの本の有効さはなんら変わらない。というのも瞑想の種類によってそれぞれ脳への働きかけが変わってくるという話もさることながら行動が脳へ働きかけるということから人間の思いを機会に伝える技術、いわゆるサイボーグ化へも話が及んでいくのがわかった。人間の感情や思考というのは思いの外行動や周囲の環境に左右されることもわかったしまずは行動せよということなのだ2019/03/12

kgbu

2
瞑想という意識的な行為による脳の可塑性を中心としてカーツワイルなどがめざすBMIの先までをコンパクトにまとめた本。 瞑想の効能については、現在の学術的結果がいろいろ取り上げられているが、現在も発展しつつあるので確定した評価は難しい。 一方瞑想を生み出した仏教の慈悲と人間の脳が持つ共感の能力などを生かして、未来学者の予言するコンピュータに人類がとって変わられる未来よりも豊かな生をという提言は興味深かった。2017/02/19

engawa

2
面白かった。せっかくこの本を買った人は、後半まで辿り着いて欲しい。利他的好意を快感物質から説明した本は初めて読みました。若い人、例えば五十嵐大介ファンとか、これ面白いですよ。それにしても、福島問題について、この国の仏教界はどう考えているんでしょう? 多分、様々な方がいろいろ発現なさっているでしょうが、修行を積み、生死を超えた方の発言を聞きたいような気もするんですが…。2011/07/24

1
チベット仏教の行者は、瞑想により自ら発熱することが出来て、それもヒマラヤに全裸で潜っても大丈夫なほどであるというのには、大変驚いた。宗教が、人類の長い歴史の中で開発してきた瞑想という行はすごい。2015/11/14

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