講談社選書メチエ<br> 甦るリヴァイアサン

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講談社選書メチエ
甦るリヴァイアサン

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  • サイズ B6判/ページ数 258p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062584739
  • NDC分類 311.233
  • Cコード C0310

出版社内容情報

近代政治という「怪物」の正体に迫る

現代世界は「万人の万人に対する闘争状態」か?「国家権力」は「悪」なのか?悪名高きホッブズのテーゼの真意を原典に即して解明し、アレント・ネオコン・ネグリ=ハートの思想と対峙させながら、近代政治哲学を切り開いた古典を「希望の書」として読み直す。

第1部 ホッブズの近代性とその意義
 第1章 世界観の転換――ピューリタン革命と「神の王国」論
 第2章 社会契約論――自然法と自然権
 第3章 軍事論――戦争拒否の自由と国家防衛義務
 第4章 国際関係論――自然法と諸国民の法
第2部 ホッブズと近代批判者
 第5章 ホッブズとアレント――必然と自由、義務と愛
 第6章 ホッブズとレオ・シュトラウス――政治哲学と道徳的基礎
 第7章 ホッブズとネグリ=ハート――国民国家と<帝国>
 終章 ホッブズと希望――ホッブズ思想の可能性

内容説明

現代世界は「万人の万人に対する闘争状態」か?「国家権力」は「悪」なのか?悪名高きホッブズのテーゼの真意を原典に即して解明し、アレント・ネオコン・ネグリ=ハートの思想と対峙させながら、近代政治哲学を切り開いた古典を「希望の書」として読み直す。

目次

第1部 ホッブズの近代性とその意義(世界観の転換―ピューリタン革命と「神の王国」論;社会契約論―自然法と自然権;軍事論―戦争拒否の自由と国家防衛義務;国際関係論―自然法と諸国民の法)
第2部 ホッブズと近代批判者(ホッブズとアレント―必然と自由、義務と愛;ホッブズとレオ・シュトラウス―政治哲学と道徳的基礎;ホッブズとネグリ=ハート―国民国家と“帝国”;ホッブズと希望―ホッブズ思想の可能性)

著者等紹介

梅田百合香[ウメダユリカ]
1968年生まれ。名古屋大学法学部卒業。同大学大学院法学研究科博士課程修了。博士(法学)。現在、桃山学院大学経済学部准教授。専門は政治思想史・社会思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

masabi

16
【概要】ホッブズの思想を概観し現代思想上でどのように受容批判されたかを追う。【感想】政治思想史では社会契約論者のホッブズに焦点があたりがちだが、本書では神学、意志論、軍事論まで扱っていて興味深かった。人になにかを強制する権力たる軍事力の裏付けを兵士の忠誠心、それを養う教育に求め 、教材として「リヴァイアサン」を使おうとするあたりにホッブズの自信が表れている。力の学ではなく平和、希望の思想家のホッブズを押し出した著作を待ちたい。 2019/04/13

politics

5
前半部ではホッブズ思想の時代背景やその思想の軍事、国際関係論部分などの分析を行なっており、後半部ではホッブズ思想が後世、ここではアレント、シュトラウス、ハート=ネグリら現代思想を比較参照してその異同を明らかにし、ホッブズの現代的意義を探っている。執筆時期からも判るように、アメリカのネオコンといったホッブズの誤読が国際関係、軍事面の分析で出ているが、この誤読は今現在の露にも当てはまり得るだろう。ホッブズ思想のおさらいも出来、今尚残るホッブズの「誤読」を探る上でも価値ある一冊では無いだろうか。絶版は惜しい。2023/04/12

しんだもずく

2
ホッブズ入門。第一部では誤解されがちなホッブズの理論を政治思想史的に原典に即して丁寧に解説する。アーレント、レオ・シュトラウス、ネグリ=ハートといった現代思想方面の思想とホッブズの思想とを対峙させ、彼らへの受容のされ方や彼らからホッブズに加えられた批判を吟味して現代的なホッブズのアクチュアリティを考える第二部が白眉。2020/11/08

ソーシャ

2
気鋭のホッブズ研究者がホッブズの思想とその現代的意義について解説した本。第一部ではホッブズの人間論、国際関係論、軍事論などについて簡明に説明し、第二部ではアーレント、シュトラウス、ネグリ=ハートといった現代思想からのホッブズ批判について検討しています。誤解されがちなホッブズの思想について理解を深めるのにいい本だと思います2015/02/24

左手爆弾

1
これはホッブズに興味がある人間が、「三番目に読む本」である。すなわち、一番目にはホッブズ自身の著作を読み、二番目には入門書や概説書を読み、その次に手に取るのに相応しい本である(四番目は専門的な研究書になるだろう)。入門や概説にしては各章とも丁寧な註と文献案内がつけられ、研究書にしては客観的に書くように努めている。政治思想と政治学(古典研究と実践的思想)を結びつけようとする筆者の試みがどこまで巧くいっているかはともかく、ホッブズを過去のものとして扱わない姿勢は尊敬できる。2014/03/26

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