講談社選書メチエ
ヒンドゥー教の“人間学”

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  • サイズ B6判/ページ数 309p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062584586
  • NDC分類 168
  • Cコード C0314

内容説明

本書は、天啓書とされるヴェーダ聖典や、『マハーバーラタ』や『ラーマーヤナ』の叙事詩、その他古典文献を参照しつつ、ヒンドゥー教が内部に抱えてきた対立と緊張を構造的に捉えて、そのダイナミズムを描いている。読み通すと全体として、古代インドのバラモン教から、中世そして現代に連なるヒンドゥー教の宗教哲学までの大きな流れが立ち現れる。

目次

第1章 人と絶対者
第2章 人生の四目的
第3章 行為による救済、または戦うヨーガ行者
第4章 神々の愛
ヒンドゥー教と未来―旧版あとがき
あとがき―叙事詩のコード

著者等紹介

ビアルドー,マドレーヌ[ビアルドー,マドレーヌ][Biardeau,Madeleine]
1922年生まれ。フランス西部ニオール出身。高等師範学校にて哲学の教職資格を取得。哲学的な興味からインド文法哲学の道に入り、八世紀の学匠マンダナ・ミシュラの哲学研究にて国家博士号を取得。この半世紀で最も影響力のあるインド哲学者の一人に数えられる

七海由美子[ナナウミユミコ]
東京外国語大学フランス語学科卒。マギル大学人類学部博士課程満期退学。ユネスコ日本政府代表部・専門調査員を経て、国際協力に従事。現在、東京文化財研究所特別研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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mittsko

3
とても良い角度からの論考 「そうそう、ここら辺を整理してほしかったんだよなぁ」という論点がたくさんつまっていて、とても気持ちのよい一冊だった 多少なりと「インド哲学」の素養が必要であろうから 中級篇といったところか 文献の取り扱い等の精緻さは専門外のボクには判断がつかないけれど 面白かった2013/02/21

コマイヌ

0
クシャトリヤのうち出家遊行者としてのシヴァ、体制の維持者としてのヴィシュヌ、だけを抑えて行ってきたが足りなかった。パが惚れて自らの苦行者となったという逸話は凄く可愛いと思います2016/03/01

ぽんずーす

0
一旦通読。さる大叙事詩の主人公の前世について言及されている点に惹かれて読み始めました。『バガヴァッド・ギーター』において戦闘する事をけしかけるクリシュナを神聖化し過ぎるのも、はたまた「非人道的」と極端に非難するのも自分のなかでしっくりと来なかったのですが、この本を読んですっきりしました。インド思想の知識が乏しいので理解しきれない点も多々あったので、勉強した後また読んでみようと思います。2014/03/13

angelooo7

0
六派哲学やヒンドゥー教について、すこし調べてから読む方がいいと思う。2012/08/30

原玉幸子

0
正統的バラモン教の価値の理論構造の「人生の四目的(階層秩序)」である、解脱、ダルマ(社会的秩序)、アルタ(物質的関心)、カーマ(愛の快楽)がヒンドゥー教の骨格と思い、何度も前の頁に戻りつつ一所懸命理解しようとしましたが、他多くのヒンドゥー教の物語の登場人物や構成要素の用語(サンスクリット)が、兎に角頭に入りませんでした。なぞるだけの箇所は雑な読み方をしてしまいましたが、「ヒンドゥー教は宗教の技術的側面と物語が異なり多様に分化変節しただけで、仏教と相通じる」と感覚的に知りました。(◎2018年・春)2020/03/06

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