講談社選書メチエ
知の教科書 ソシュール

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  • サイズ B6判/ページ数 210p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062583008
  • NDC分類 801.02
  • Cコード C0310

内容説明

現代言語学の祖が与えた強烈なインパクトとは?言語という巨大な謎に取り組み、「体系性」「関係性」「示差性」など真に革命的な概念を作り出したソシュール。二〇世紀の思想展開の起爆剤となった独自理論を解説する。

目次

ソシュールの生涯と思想(ソシュールの生い立ち;ピクテとの出会い ほか)
ソシュールのキーワード(『一般言語学講義』の問題点;キーワードを用いたソシュール理論の図式化 ほか)
三次元で読むソシュール(ソシュール以後の言語学;言語学を超えて―レヴィ=ストロースとメルロ=ポンティ ほか)
知の道具箱(ソシュールを読むためのブックガイド;ソシュールから構造主義へ―年表)

著者等紹介

加賀野井秀一[カガノイシュウイチ]
1950年、高知市生まれ。中央大学文学部仏文科卒業。同大学院修士課程哲学、修了後、パリ大学大学院で学ぶ。現在、中央大学理工学部教授。専攻は仏文学、現代思想、言語学、メディア論
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

1959のコールマン

30
☆5。ソシュール入門書、といったらこの本だろう。これはソシュールを言語学だけに絞らず、その広がり、与えたインパクトを含めて説明している。ソシュールの人生から始まり、理論の説明、加えてソシュール以降の言語学会及び思想界にも大きくページを割いて、なぜ20世紀の言語学のみならず思想界にも多大な影響を与えたのか、噛んで含めるように説明している。なお、ソシュールのダメな部分も(著者はソシュールのアナグラム研究を評価していない)書いている。欠点といえばまずこの本自体が絶版であること、内容量が全体的に少なめなところか。2019/08/27

非日常口

11
ソシュールの生い立ちから、基本的なランガージュ・ラング・パロールのニュアンスのグラデーション、進化論の系譜的なイメージと語根の遡り方や通時/共時というフィルターによる言葉の分析感覚、エピステーメー・コンテクスト内の辞項(テルム)の相互依存性、関係性が実態性に先立つこと、シニフィアンとシニフィエ、思考と音声による分節と恣意性の問題、言語の異質を超えた同質性のイメージなどや、ソシュール以後の系譜概要と幅広く網羅。著者友人関係の本紹介はどうでも良いが、この本に触れたなら原本にあたる方が良い気がする。2014/04/16

サアベドラ

10
ソシュールの入門書。著者は著名なソシュール研究者丸山圭三郎の弟子で、中央大学の教授。ソシュールの生涯、『一般言語学講義』のキーワード、その後世への影響、ブックガイドの4章構成。非常にくだけた文章ですぐに読めるが、その分同じような内容の町田健『ソシュールと言語学』より浅い感じ。ところどころ挟まるギャグ(のようなもの)がことごとく滑ってて、読んでいて残念な気持ちになる。2014/02/09

Happy Like a Honeybee

8
無意識は言語のように構造化されている。 ソシュール理論の図形化は活用できる。大学の講義を受けてるような一冊。一般言語学講義へ至るまでの過程。サルトル、フーコー、アルチュールなど構造主義への展開など。教養としてソシュールの入門書と言える。2016/04/03

アニッチャー

1
哲学の入門書によくあるタイプの本。理論の解説は軽く触れるにとどめて、人となりや後世への影響関係にページを費やしている。軽妙な語り口で読みやすくはあるけども、ソシュールを既に間接的にでも知っているなら得るものは少ないと思われた。2014/05/08

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