内容説明
人口3億のインドを支配した大英帝国1300人の選良たち。「国王の王冠にはめ込まれた最大の宝石・インド」へ、イギリスの青年たちはどういう情熱に駆られて赴いたのか。選ばれた者たちの出自・エートスと統治のシステムを詳細に分析。
目次
序章 植民地を統治するエリート官僚集団
第1章 インド高等文官の選抜とキャリア(リクルートメントのありよう;キャリアの概観)
第2章 統治システム改革とインド高等文官たち(モンタギュー=チェルムスフォード改革の策定;「改革」とインド高等文官のアイデンティティ;1935年インド統治法の制定)
第3章 インド高等文官たちの生活史(高等文官たちの結婚;「官僚貴族」の社交生活;退職後の活動―再就職問題;インド高等文官の子供たち)
著者等紹介
本田毅彦[ホンダタケヒコ]
1961年、愛知県生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程中退。オックスフォード大学より博士号取得。専攻はイギリス近現代史。現在、帝京大学文学部史学科助教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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in medio tutissimus ibis.
4
学力による官僚登用というと聞こえはいいが、実務に関係のない古典の知識が重視されていたところをはじめ、その少数さや強権、生地と任地の別(これは無論インド人だけ)など、中国の科挙にも通じるものがあった。最上位の職は本国の政治家が占めるし、いきなり県知事(中国では県というのは末端の都市だが)に任じられたりはしないし、給与や年金でよりしっかり手綱が取られているのは相違点ではあったが。出身階級が英印ともに宗教者を核とする中産知識層だったのも、科挙のテキストは元々葬式を司っていた儒教のものだったので類似点かもしれない2021/02/02
富士さん
4
大戦間期のインドをインド政庁直傭のキャリア官僚のバイオグラフィー的分析から研究した本。東インド会社後のインドでのイギリス支配について手軽に読める概説書でもあります。初めて読んだ時は大して感慨がなかったのですが、読み直してみると興味深い。イギリス人の中産階級的エリートがインドから来る豊かな生活と正義の味方という物神両面の報酬をなぜ求め、それをどのように消費していたかが分かり、植民地支配を支えるホンネとタテマエがよく見えてきます。これを日本の各総督府の職員などの意識と比べてもおもしろいように思いました。2017/10/22
ウラー
1
インド高等文官の出身を調べて、古典学中心のオックスフォード、ケンブリッジ出身者にとって魅力的で手っ取り早い就職先だったことを明らかにしている。1919インド統治法(モンタギュー=チェルムスフォード改革)がインド人だけでなく現地のイギリス官僚にも嫌悪されたのは意外で、新たな視点だった。2015/04/26
陽香
0
200107102016/01/18
ぬーん
0
記憶が定かではないが、植民地官僚の死亡理由で自殺率が意外と高かったのは面白かった。やっぱり激務だったんだろう。トラに食い殺されたとかもあった。あとイギリス留学帰りのインド人官僚とイギリス人官僚の軋轢とか書いてある。当時のオックスブリッジは数学や物理学や社会学なんかより古典を重視してたとか書いてたのもこの本だったと思う。オックスブリッジの傾向はそのままインド植民地官僚の試験問題に反映される2012/11/20
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