内容説明
「泣かせろ、笑わせろ、待たせろ」―ミステリーの黄金律を操った「女王」。ポアロをひっさげてのデビュー以来、70冊に7000人を登場させた。離婚。失踪。記憶喪失。復活。そして、巨匠への道を歩む。本音を漏らした唯一の場所=作品から、隠された素顔を追跡する。
目次
第1章 いつでも人を楽しませたかっただけ―成功の秘密
第2章 アッシュフィールドの赤いカーテン―ヴィクトリア朝の少女時代
第3章 お嬢さまの「最後の仕上げ」―パリ、カイロ、結婚
第4章 スタイルズ荘の怪事件―かなえられた夢、壊された夢
第5章 まだ遅くない、新しい世界を探そう―再出発
第6章 ビッグ2―エルキュール・ポアロとミス・マープル
第7章 オリエント急行の行きつくところ―冒険と発掘
第8章 もう住むところはない、ただあなたの心の中にしか―戦争と自由
第9章 人生は舞台だ―最後の幕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コニコ@共楽
18
多くの作品を残すクリスティーの全体像が大まかに俯瞰できる本。彼女に多大な影響を及ぼすことになる最初の結婚や、半生抱いていた中東への愛情などのことを知った。ポワロをなぜベルギー人にしたかもわかって面白かった。2020/04/12
まぁいっか
8
昔のある程度地位の高い人はよく旅行に出かけるものだ。旅に出かけていろいろなものを知ることによって世界が広がるのかな。2015/01/25
冬峰
2
アガサ・クリスティの誕生前から亡くなるまでを、その時期に人生で起きたことや書いたり出版したりした作品と共に紹介。家にお金がなくて、稼ぐために作品を書いたりもしたけど、実はピアノやオペラにも興味を持っていたとのこと。音楽と物語が組み合わさったモノ=舞台を好きになるのがわかる。2024/08/24
yraurb
2
アガサ・クリスティーの伝記。アガサといういち少女がどのような場所で生まれ育ち、どんな結婚をして、どのように人生の終演を迎えたか、その中でなぜミステリーを書くようになったか、書き続けたかをとてもあたたかい目線で記している。クリスティーは昔手当たりしだいに乱読したが、それらがどのような順番で出版されたか、そもそも彼女がいつ生まれていつ亡くなったかまったく知らなかったのでどのページにも驚きがあった。全作品再読したくなる良書。2021/07/28
ゆっきーこ
2
読みやすくて、生涯と作品についてコンパクトにまとまっていて、よいガイドだなと思いました。2010/02/02