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出版社内容情報
触媒は、なぜ触媒の働きができるのか? 触媒の表面では、何が起こっているのか? 分子レベルでダイナミックに理解する。 透明な液体の過酸化水素水に二酸化マンガンの真っ黒な粉を入れると、ブクブクと酸素の泡が発生した。多くの人にとって、触媒との出会いはこの実験だったと思います。化学を学んだ人にとっては、触媒の重要性は言うまでもないでしょう。化学反応を進めるためには、触媒はほぼ必須です。
では、なぜ触媒は「触媒の働き」を示すのでしょうか?
本書は、最新の表面科学によって明らかにされつつある「触媒の働く仕組み」を、やさしく興味深く解説します。
はじめに
第1章 触媒と表面科学
1.1 1909年7月2日、カールスルーエ工科大学にて
1.2 20世紀初頭の食糧危機
1.3 ハーバー-ボッシュ法
1.4 不均一触媒反応
1.5 表面科学の幕開け
第2章 触媒とは
2.1 化学反応はどの方向に進むか
2.2 化学反応の速度
2.3 律速段階
2.4 触媒作用
第3章 表面科学の戦略
3.1 触媒反応の分子レベルでの理解に向けて
3.2 悪魔が作った表面
3.3 表面科学の戦略
3.4 アンモニア合成反応のメカニズム
3.5 過ぎたるは及ばざるがごとし
3.6 触媒における元素戦略
第4章 固体表面における分子の動き
4.1 吸着と離脱
4.2 表面反応
4.3 実時間で表面上の分子の動きを見る
第5章 触媒研究の最前線
5.1 触媒というブラックボックス
5.2 表面科学と触媒との間の深い溝
5.3 高圧下での表面の構造
5.4 高圧下での表面反応
5.5 マテリアルギャップの克服に向けて
第6章 未来を担う触媒へ
6.1 21世紀の人類が直面する問題:エネルギー危機
6.2 太陽光の利用
6.3 そして人工光合成へ 247
おわりに
松本 吉泰[マツモト ヨシヤス]
著・文・その他
内容説明
化学反応には、自分は変化しないにもかかわらず、反応を進める触媒の存在が重要です。しかしこれまで触媒がなぜ「触媒の働き」をするのかは、ほとんど分かっていませんでした。本書では、最新の表面科学によって解き明かされつつある触媒が働く仕組みを分かりやすく解説します。
目次
第1章 触媒と表面科学(1909年7月2日、カールスルーエ工科大学にて;20世紀初頭の食糧危機 ほか)
第2章 触媒とは(化学反応はどの方向に進むか;化学反応の速度 ほか)
第3章 表面科学の戦略(触媒反応の分子レベルでの理解に向けて;悪魔が作った表面 ほか)
第4章 固体表面における分子の動き(吸着と―つり;表面反応 ほか)
第5章 触媒研究の最前線(触媒というブラックボックス;表面科学と触媒の間の深い溝 ほか)
第6章 未来を担う触媒へ(21世紀の人類が直面する問題:エネルギー危機;太陽光の利用 ほか)
著者等紹介
松本吉泰[マツモトヨシヤス]
京都大学工学部卒、同大学院修士課程修了。東京大学工学博士。米国ピッツバーグ大学博士研究員、理化学研究所研究員、自然科学研究機構分子科学研究所教授、総合研究大学院大学教授などを経て、京都大学大学院理学研究科教授。専門は分光学的手法による固体表面・界面、光触媒、有機半導体における構造と超高速過程の解明。2006年日本化学会学術賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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