ブルーバックス
失われた「医療先進国」―「救われぬ患者」「報われぬ医師」の袋小路

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 221p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062577069
  • NDC分類 498.021
  • Cコード C0247

内容説明

減り続ける救急病院、不足する小児科医、病院「たらい回し」などで死亡する患者。少し前まで世界最高レベルとされた日本の医療が、いま、崩壊の危機に瀕している。原因として指摘されるのが、医師不足。しかし、医師を増やしただけでは解決する見通しはない。世界に冠たる「医療先進国」はなぜ失われたのか。その原因を解き明かし、解決の処方箋を探る。NHK取材班による力作ルポルタージュを、「週刊こどもニュース」のキャスターが解説。医療崩壊の原因と処方箋。

目次

第1章 危機に立つ救急医療
第2章 臨床研修制度の波紋
第3章 勤務医から開業医へ
第4章 病院の責任は問えるか
第5章 ヨーロッパの医療制度改革
第6章 医療改革への挑戦
第7章 「家庭医」は根づくか

著者等紹介

岩本裕[イワモトヒロシ]
NHK解説委員、「週刊こどもニュース」キャスター。1965年生まれ。早稲田大学法学部卒業。報道局科学文化部デスクなどを経て現職。東京大学医療政策人材養成講座修了。昭和薬科大学元非常勤講師。1997年『汚染血液は海を渡った』でギャラクシー賞年間優秀賞。2001年のNHKスペシャル『被曝治療83日間の記録』で、文化庁芸術祭優秀賞、モンテカルロ国際テレビ祭ゴールドニンフ賞など。執筆作品『朽ちていった命』(新潮文庫)で新潮ドキュメント賞最終候補(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaizen@名古屋de朝活読書会

18
#感想歌 二次救急病院数減小児科医偏在現象制度疲労か 自治体と医療体制住民の意識改革必要なのか2017/09/18

ロッキーのパパ

13
「医療崩壊」と呼ばれる現象を分かりやすく解説している。ぼくは医療者側に心情を寄せているがそちらから見てもまずまずバランスが取れている構成になっている。解決策としてイギリスやドイツなどを範に取ることを上げている点には納得できる。ただ、自民党時代の政府や経済界がアメリカ型を目指しているんで、それに対する取材も欲しかった。2011/01/06

中島直人

6
お客様からお聞きして購入。昔の医局制度が良かったと言うつもりは無いが、制度変更に伴う負の側面をろくに考えず、政治主導で物事が進む場合の怖さを感じた。ただ、それを改善しようと取り組む人達が居ることを知り、何とか自分も貢献出来ないものかと考えてみる。自分が入院したりするまで、真面目に見てこなかった自分が恥ずかしい。2014/02/10

まるさ

5
「日本の医療崩壊」について、わかりやすく述べられている。前半は日本の医療体制の現状、後半はイギリスとドイツの医療改革の成功と苦戦する日本の医療改革について理解しやすい形で構成されており日本の医療の現状について無理なく概要を掴むことができた。今まで自分の読んだ本に偏りがあるだけなのかもしれないがこの系統の本は既得権益に対してジャーナリズムを発揮して批判するスタイルが多いように感じた。しかし、本書は医療の仕組み自体に焦点を当てて述べており著者が真摯に医療崩壊を危惧していることが伝わってきた。2016/06/03

calaf

5
「家庭医」って良さそうに思えるけど...確立するまでには時間がかかりますね。強いリーダーシップを持った人が出てこないと難しそう...今の政治の状態では不可能??? (大汗)2011/03/22

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/958602
  • ご注意事項

最近チェックした商品