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カラー図解 アメリカ版大学生物学の教科書〈第3巻〉分子生物学

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  • サイズ 新書判/ページ数 402p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062576741
  • NDC分類 460
  • Cコード C0245

出版社内容情報

『カラー図解 アメリカ版 大学生物学の教科書』シリーズは、米国の生物学教科書『LIFE』(eighth edition)から「細胞生物学」、「分子遺伝学」、「分子生物学」の3つの分野を抽出して翻訳したものである。『LIFE』のなかでも、この3つの分野は出色のできであり、その図版の素晴らしさは筆舌に尽くしがたい。図版を眺めるだけでも生物学の重要事項をおおよそ理解することができるが、その説明もまことに要領を得たもので、なおかつ奥が深い。 『LIFE』は全57章からなる教科書で、学生としての過ごし方や実験方法からエコロジーまで幅広く網羅している。世界的に名高い執筆陣を誇り、アメリカの大学教養課程における生物学の教科書として、最も信頼されていて人気が高いものである。例えばマサチューセッツ工科大学(MIT)では、一般教養科目の生物学入門の教科書に指定されており、授業はこの教科書に沿って行われているという。 MITでは生物学を専門としない学生もすべてこの教科書の内容を学ばなければならない。生物学を専門としない学生が生物学を学ぶ理由は何であろうか? 一つは一般教養を高めて人間としての奥行きを拡げるということがあろう。また、その学生が専門とする学問に生物学の考え方・知識を導入して発展させるという可能性もある。さらには、文系の学生が生物学の考え方・知識を学んでおけば、その学生が将来官界・財界のトップに立ったときに、バイオテクノロジーの最先端の研究者とのあいだの意思疎通が容易になり、バイオテクノロジー分野の発展が大いに促進されることも期待できる。すなわち技術立国の重要な礎となる可能性がある。また、一般社会常識として、さまざまな研究や新薬を冷静に評価できるようになろう。 本シリーズを手に取る主な読者はおそらく次の三者であろう。第一は生物学を学び始めて学校の教科書だけでは満足できない高校生。彼らにとって本書は生物学のより詳細な俯瞰図を提供してくれるだろう。第二は大学で生物学・医学を専門として学び始めた学生。彼らにとっては、生物学・医学の大海に乗り出す際の良い羅針盤となるに違いない。第三は現在のバイオテクノロジーに関心を持つが、生物学を本格的に学んだことのない社会人。彼らにとっては、本書は世に氾濫するバイオテクノロジー関連の情報を整理・理解するための良い手引書になるだろう。

第12章 細胞の情報伝達
第13章 組換えDNA技術とバイオテクノロジー
第14章 分子生物学、ゲノムプロジェクト、医学
第15章 免疫:遺伝子と生体防御システム
第16章 発生における特異的遺伝子発現
第17章 発生と進化による変化


デイヴィッド・サダヴァ[デイヴィッド サダヴァ]
著・文・その他

クレイグ.H・ヘラー[クレイグ.H ヘラー]
著・文・その他

ゴードン.H・オーリアンズ[ゴードン.H オーリアンズ]
著・文・その他

ウィリアム.K・パーヴィス[ウィリアム.K パーヴィス]
著・文・その他

デイヴィッド.M・ヒリス[デイヴィッド.M ヒリス]
著・文・その他

石崎 泰樹[イシザキ ヤスキ]
翻訳/監修

丸山 敬[マルヤマ ケイ]
翻訳/監修

吉河 歩[ヨシカワ アユム]
翻訳

浅井 将[アサイ マサシ]
翻訳

内容説明

MIT(マサチューセッツ工科大学)を始めとするアメリカの各大学で採用される『LIFE』を忠実に翻訳。

目次

第12章 細胞の情報伝達
第13章 組換えDNA技術とバイオテクノロジー
第14章 分子生物学、ゲノムプロジェクト、医学
第15章 免疫:遺伝子と生体防御システム
第16章 発生における特異的遺伝子発現
第17章 発生と進化による変化

著者等紹介

サダヴァ,デイヴィッド[サダヴァ,デイヴィッド][Sadava,David]
クレアモント大学に設立されケック・サイエンス・センターで教えるプリツカー家財団記念教授。これまで生物学入門、バイオテクノロジー、生理化学、細胞生物学、分子生物学、植物生物学、がん生物学などの講座を担当し、優れた教育者に与えられるハントゥーン賞を2度受賞

ヘラー,H.クレイグ[ヘラー,H.クレイグ][Heller,H.Craig]
スタンフォード大学で生物科学および人体生物学を講じるローリー・I・ロッキー/ビジネス・ワイア記念教授。1970年にイェール大学で生物学の博士号を取得。1972年以来、スタンフォード大学で生物学の必修講座を担当しており、生物学科主任、研究担当副学部長などを歴任。科学雑誌『サイエンス』の出版元でもあるアメリカ科学振興協会(AAAS)の会員であり、優れた教育者に贈られるウォルター・J・ゴレス賞を受けている。専門分野は睡眠と日周性、哺乳類の冬眠、体温調節、スポーツ選手の生理学など

オーリアンズ,ゴードン・H.[オーリアンズ,ゴードンH.][Orians,Gordon H.]
ワシントン大学名誉教授。生態学・動植物相保護・進化学の権威である。1960年にカリフォルニア大学バークリー校で博士号を取得。全米科学アカデミー、米国学士院の会員、オランダ王立学士院の海外会員。熱帯研究機構長(1988~1994)、米国生態学会長(1995~1996)を歴任。行動生態学、植物と草食動物の相互関係、共同体構造、環境政策などの研究で世界中を飛び回っている。現在は執筆活動及び環境政策立案の科学的指導に専念

パーヴィス,ウィリアム・K.[パーヴィス,ウィリアムK.][Purves,William K.]
カリフォルニア州クレアモントのハーヴェイ・マッド・カレッジの生物学名誉教授であり、同大学生物学部の創設者であるとともに学部長も務めた。1959年、イェール大学にて博士号を取得。AAAS会員であり、コネチカット州立大学ストーズ校にて生命科学グループを率い、カリフォルニア州立大学サンタバーバラ校にて生物科学部の学部長を務めた。専門分野は植物の生長における植物ホルモンの調節。1995年に早期退職し、科学の学習法と教育法の研究に専念

ヒリス,デイヴィッド・M.[ヒリス,デイヴィッドM.][Hillis,David M.]
テキサス大学オースティン校のアルフレッド・W・ローク百周年記念総合生物学教授であり数理生物学センター所長。同校の生物科学部長も兼任。これまでに、入門生物学、遺伝学、進化学、系統分類学、そして生物多様性などを担当。米国学士院会員に選出され、進化学会および生物分類学会の会長も歴任。研究は、ウイルス進化の実験的研究、天然分子の進化の経験主義的研究、系統発生学の応用、生物多様性分析、進化のモデル実験など、進化生物学の多分野に及ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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KAZOO

44
第1巻から読んでいますが、この3巻も分子生物学ということで亀の子が出てきたりして私にはレベルが高すぎるような気がしました。というか半分も理解できていないのではないかと思います。遺伝子と生体防御システムという個所は興味があるので理解できましたが。4巻以降は進化生物学などですので少しはわかるかもしれません。2015/02/17

gonta19

12
2010/8/21 メトロ書店御影クラッセ店にて購入 2010/9/3~10/31 ブルーバックスから出版されている、MITの全学生(文系も含め)が習う教科書の日本語版の最終巻。今号は分子生物学が中心である。  しかし、日本だと理系の学生ですら怪しいような内容をアメリカでは文系の学生も習う(とは言えMITに入るような優秀な学生だろうが)というのは、やはり基本的な思考力、教養に裏付けられた人間力のようなものに跳ね返ってくるのだろう。  日本では20年ほど前から大学教養部の解体が始まり、大学生の知力の衰えが2010/10/31

calaf

9
遺伝子から始まるタンパク質合成その他の過程、特に真核細胞では何でこんなに複雑になっているの...と思っていたけど、いろいろ複雑な仕組み(多段の過程)があるからこそ、細かな調整が効き、シグナルの増幅作用が期待できるのですね...そして、この複雑さの割には、非常に故障率の少ない(精巧な)システムですね...生物っていうのは。2010/12/25

roughfractus02

8
分子生物学がテーマの本巻では、細胞分裂の情報伝達の特異例として癌を紹介し、免疫系などの生体防御メカニズム、進化の仕組みを分子レベルから概説する。細胞分裂の制御を失い、別の組織に拡散し、自ら生き延びる可能性が1/10000と低い転移を行う癌の85%が、外部から摂取される発がん物質による遺伝子変異であるという。24000の全遺伝子はタンパク質32億の2%であるとわかったヒトゲノム計画から、少数集団の遺伝子解析して進化の仕組みに迫るという情報は初めて知った。生体防御システムからアレルギーを捉える章は詳細に渡る。2020/10/08

赤い熊熊

6
iPS細胞とその周辺の話に刺激され、初めて生物学を勉強しようと購入。三巻通じてていねいに書かれていて、興味をもって読めました。図が適切で、大いに理解を助けてくれました。また、章末の5択練習問題も理解不足を発見し、勉強し直すにはちょうどよい加減でした。おそらくは大学初級レベルながらも真っ当な生物学の教科書がブルーバックスで手に入ることが何より有り難いですね。2012/11/30

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