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内容説明
本来、病気から私たちの体を守るはずの免疫反応。しかし、そのシステムが「誤作動」したときにはアレルギー反応がおこり、一転、私たちを苦しめる。免疫学の進歩が明らかにしたそのしくみとは?花粉症や喘息、アトピー、食物アレルギーなどをとりあげ、いまや国民病ともいえるアレルギー疾患の全貌、そしてアレルギーとのつきあい方をわかりやすく解説。
目次
第1章 アレルギーが増えた理由
第2章 アレルギー体質はヘルパーT細胞が決める
第3章 喘息のしくみ
第4章 アトピー性皮膚炎のしくみ
第5章 食物アレルギーのしくみ
第6章 花粉症とつきあう方法
第7章 ステロイド薬と免疫のしくみ
第8章 アレルギーは治せるのか
第9章 現代人の基本体質・アレルギーと共生する方法
著者等紹介
斎藤博久[サイトウヒロヒサ]
国立成育医療センター研究所・免疫アレルギー研究部部長。1952年生まれ。1977年東京慈恵会医科大学卒。国立相模原病院小児科医長を経て、1996年より現職。2003年より東京慈恵会医科大学小児科客員教授を兼任。米国アレルギー学会評議員、日本アレルギー学会雑誌編集委員長、日本小児アレルギー学会理事などもつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おおにし
9
安保先生の話と比べるとこの本の免疫反応の話は大変難しいが、専門的な話をすっ飛ばして、どうすればアレルギーを予防できるかというところだけでも読む価値あり。アレルギー予防は健康食品や対策グッズなどに無闇に手を出さず、喘息発病予防としてダニ防止寝具カバーくらいに留めること。アレルギー症状が出てしまったら軽いうちに治療を受け、重篤なアトピー性皮膚炎や喘息にならないようにすること。要は我々が育ってきたような細菌、ウイルス、寄生虫などアレルゲンが無数にあった昔に戻れない以上、症状がでたら早めに治療がよさそうです。2013/06/30
ルーシー
6
タイトル通り「アレルギーはなぜ起こるか」ということについて、基本となる人間の免疫のしくみから学ぶことができた。細菌・ウイルスと戦い進化を重ねてきた人間の免疫システムはとても優れているが、数十年前から増加した花粉やダニに対しては過剰に反応してしまう。全てのアレルギーに対して100%予防する方法は無く、軽症のうちに専門医の診察を受けることが最善策だ。2020/06/25
多夢(TAM)
3
アレルギー持ちなので読んでみました。メカニズムは・・・難解でした。著者の読者に知って欲しいレベル設定が高すぎたように思います。 メカニズムの概要を知るだけであれば、ブルーバックス「新しいアトピー治療」の方が分かりやすいです。 印象に残ったのは、日本が清潔な環境になったからアレルギーが増えたと言われていますが、じゃぁ汚ければアレルギーにならないかと言われればそうでもなく、子どもの頃からアレルギーにならないようにする努力は、確率論的に無駄になりえることでした。2016/09/04
odmy
2
突然ひどいアトピー性皮膚炎になってしまって、勉強のために読んだ。アレルギーの仕組みを正確に解説してくれているので、アレルギーに関する間違った俗説に振り回されなくなった気がする。ただ、免疫学についてほぼ知識ゼロで読み始めたので、次々登場する細胞や分子の名前を覚えるのにかなり苦労した。『はたらく細胞』の花粉症の回を読むと、少しだけ理解の助けになる。あとは、冒頭の方に掲載されている「主な細胞と分子」のリストを何度も読み返して頭に入れたり、図表を何度も復習して反応メカニズムを覚えたりして、なんとか読破できた。2023/02/10
ゆーや
2
アレルギーの理論は難しくて全部理解できてはいないけども勉強になりました。20代の8割がアレルギーってすごい。やっぱり花粉症の対策としては流行り始める前から薬を飲むことなんですねーふむー2014/11/26