ブルーバックス<br> 脳とコンピュータはどう違うか―究極のコンピュータは意識をもつか

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ブルーバックス
脳とコンピュータはどう違うか―究極のコンピュータは意識をもつか

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  • サイズ 新書判/ページ数 207,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062574129
  • NDC分類 491.371
  • Cコード C0247

内容説明

物質からできている脳に、なぜ意識が宿るのか。それなら、究極のコンピュータは意識をもつだろうか。それとも、脳とコンピュータはまったく別物か。脳とコンピュータを比較しながら、認知、知能、意識の根本に迫る、脳科学とコンピュータ科学のユニークな入門書。

目次

第1章 脳とコンピュータはどう違うのか?
第2章 コンピュータの動作の実際
第3章 脳の動作と機能:反応選択性
第4章 ニューラルネットワーク
第5章 ニューラルネットワークの数理
第6章 脳の中の生成のプロセス
第7章 コンピュータ内で情報はどのように表現されるか?
第8章 神経活動による情報のコーディング
第9章 脳のミステリーと未来のコンピュータ

著者等紹介

茂木健一郎[モギケンイチロウ]
1962年生まれ。東京大学理学部、同法学部卒。理学博士。理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て、ソニーコンピュータサイエンス研究所で脳科学の研究に従事。感覚を特徴づける様々な質感(クオリア)を鍵に心と脳の関係の解明に取り組んでいる

田谷文彦[タヤフミヒコ]
1975年生まれ。慶応義塾大学大学院理工学研究科卒。現在、大阪大学大学院医学系研究科博士課程在学中
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

獺祭魚の食客@鯨鯢

60
 コンピュータが不得手にもかかわらず、職場の情報機器担当に。今日は新しい複写機の入れ替え後の再設定をマニュアルを見ながら、IPアドレスや機器のIDを入れて…。ようやくうまくいった時はAIに弄ばれているような気分になりました。  これまでウイルスと言えばコンピュータウイルスでしたが、今は人間の命を蝕むコロナウイルスです。  便利で快適な環境に依存し過ぎると、破綻した時取り返しがつかなくなるのはどちらも同じ。  人間の時空を超える活動に待ったを掛けられたのはどういう意味を持つのか後の歴史家にしかわかりません。

nbhd

14
まだ黒髪の茂木さんの著者近影が拝める2003年の本。ディープラーニング前夜の脳科学、神経科学の状況を知ることができたりして、今でも実効性のある本だと思った。脳神経の働きには、心的役割(クオリア方面)と機能的役割(計算機としての臓器)がある。僕の薄っぺらな知識感覚からすると、最新の人工知能研究では、すでに脳の機能的役割は再現できている。他方、クオリアには感覚的クオリア(主観的に感じる質感)と志向的クオリアという種別がある。この感覚的クオリアも、最新の人工知能は再現できているような気もするのだが。2024/02/25

kaizen@名古屋de朝活読書会

13
#感想歌 計算機一テラ脳より量多し複雑度でも超越可能 p.s. 脳:1000億ニューロン。数千のシナプス結合。3次元配列 。チューリングテスト。 人間とコンピュータを質問で見分けられるか。 サール 中国語の部屋。中国語での質問に、英語での操作で解を見つけて回答する。2017/09/18

Pustota

8
クオリアのことについて書いたものをちゃんと読んできてないので、2種類のクオリアや、ニューロン活動の変動性とクオリアの安定性などは、わかりやすく面白かった。「脳とコンピュータはどう違うか」は手が届きそうだとしても、「コンピュータは意識をもつか」はそもそも脳で意識が生まれる理由が分かってないのでどうしようもない。この表現がタイトルについていること自体に疑問を感じる。2021/07/20

nchiba

5
脳とコンピュータが大きく違うのは、脳が必ずしも外界からの入力を額面通りに解釈していないということだと思う。そこにはある種の「決めつけ」があって、人は脳内の情報処理のほとんどをその「決めつけ」で行っているのではないだろうか?感覚的クオリアと志向的クオリアが分かれていて、志向的クオリアによる処理の領域が大きいのが人間の脳の特徴だとすると、コンピュータの中にも自らイメージを作り出して処理するような機能が必要ということなのだろう。コンピュータが意識を持つかどうかはそのあたりに秘密がありそうだな。2010/12/24

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