内容説明
老舗プロレス団体AWAは、新興格闘技団体Xワールドに興行戦争を仕掛けられ、最大のピンチに陥る。両団体の暗闘は激化し、ついに逮捕者まで出すことになる。さらにAWAは、マッチメイカー交代による現場の造反劇、タニマチをめぐる若手選手同士のいざこざ…と内紛が続出する。「プロレスはショーである」とカミングアウトすべきか否か、革命的な決断が迫られるなか、プロレスラー・井上大樹vs.格闘家・草壁真琴の因縁対決のゴングが鳴った。
著者等紹介
ミスター高橋[ミスタータカハシ]
1941年、神奈川県横浜市に生まれる。柔道三段。パワーリフティング・ヘビー級初代日本選手権者。プロレスラーとしてもアジア各地を転戦する。1972年、レフェリー兼外国人レスラー担当として、草創期の新日本プロレスに入団。以来25年余にわたりメインレフェリーとしてアントニオ猪木らの試合を2万試合以上裁き、一時期はマッチメイカー、審判部長も務める。1998年、現役レフェリーを引退
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感想・レビュー
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ジュンジュン
5
残念…小説の魅力を最後まで追求して欲しかった。2巻最後の布石(仕掛け)が、3巻冒頭であっさり回収されてしまい、後は著者年来の主張(プロレスよ、カミングアウトせよ)がキャラを通じて述べられている。著者の考えを披露するのは尤もだが、小説である必然性は感じられない。2018/04/10
kenkou51
2
全3巻の3巻目、最終巻。犬神の妹雪乃や女性記者花房のストーリーが中途半端なままで終わっているのがひっかかる。せっかく2巻目で犬神の幼少期過ごした根室まで行って伏線を作ったのだから、もう少しストーリーを厚くしてもよかった気がする。花房もこれまで何十年もの怨念、復讐をあっさり断ち切って簡単に海外に移住してしまうのも腑に落ちない展開に感じました。プロレスをショーやショーでないかは実のところお客はどうでもいいことだと考えてる。2015/10/06
Tomomi Yazaki
0
A級 プロレスはショーであることを前提に、見事に闘う主人公。そんな中、私情と金銭・興行戦争に絡んだ犯罪が発生。そして最後は・・・。 ラストまで一気読みの、元プロレスファン感動の一冊。2014/03/03