内容説明
現職首相の犯罪という、前代未聞の事件となり、国民を騒然とさせたロッキード疑惑。しかしその裏には、日本のエネルギー自立を願う田中角栄と、それを苦々しく思うアメリカとの壮絶な駆け引きがあった。転々とする証言の中に見出したロッキード事件の真実とは何か?「地球の彫刻家」たらんとして、ついには政界の頂点に立った田中角栄の権力構造を明らかにする、著者26年間にわたる角栄追究の総決算、上巻。
目次
第1部 ロッキード裁判は無罪である(「角栄は狙い撃ちされた」;誰かが嘘をついている;「捏造」されていた検事調書;消されたアリバイ;秘書・榎本敏夫の告白)
第2部 「地球の彫刻家」たらんとす(使える男、角栄誕生;公共事業の魔術師)
第3部 コンピュータ付きブルドーザー(官僚を魔法にかける術;誰がための「金権」か;今太閤の金配り)
著者等紹介
田原総一朗[タハラソウイチロウ]
1934年、滋賀県彦根市に生まれる。早稲田大学文学部を卒業。岩波映画社、テレビ東京のディレクターを経て、1977年、フリーのジャーナリストとして独立。政治・経済・メディア等、時代の最先端の問題をとらえ、活字と放送の両メディアにわたり精力的な評論活動を続けている
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感想・レビュー
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Masap
1
昭和のカリスマ、天才と言われる所以が本書に認められています。金権政治というより集金装置を開発、あえて汚れ役を買ってでた背景。ロッキード疑獄、日米繊維交渉、沖縄返還協定、全てが繋がりました。昭和の時代背景を知ることができる作品です。さすが田原さん。後編も楽しみです。2017/02/09
けふたろ
1
田原総一朗は何故ここまで田中角栄を擁護したのだろうか。
のげぞう
0
ロッキード裁判の矛盾を指摘している。田中角栄の半生を描いたもの2017/03/15
kuni
0
名前は知っているが、実際にはよく知らない政治家。以前、日本列島改造論を読んで、すごいことを考えていたんだなあと驚いた記憶があり、興味のあった政治家。結局のところ、謎が多い…2013/08/26