内容説明
「インフォームド・コンセント」とは名ばかりで、他の治療法の吟味も不十分なまま危険な手術に誘導され、医療事故に巻き込まれるケースが後を絶たない。相手が「手術の名手」「神の手」といわれる人物ならなおのこと、手術へと導かれる列車から患者が降りることは難しい。メスの前では、社会的地位も財産も無力。キャスターの逸見政孝、山川千秋の両氏、政商小佐野賢治氏などの著名人の例を詳細に検証しながら、外科医療の暗部に鋭く斬り込んだ衝撃作。
目次
第1章 がんをそのままにしたらどうなるのか
第2章 外科医はなぜ沈黙したのか―逸見政孝さんの場合
第3章 手術がまねいた死―山川千秋さんの場合
第4章 それでも「手術は成功」といえるのか
第5章 放置しても死なないがんがある
第6章 まやかしのインフォームド・コンセント
第7章 からだにメスを入れる前に再考を
著者等紹介
近藤誠[コンドウマコト]
1948年、東京都に生まれる。医学博士。慶応義塾大学医学部放射線科講師。慶応義塾大学医学部卒業後、アメリカに留学。帰国後は、がん一般の治療を専門とする。乳がん治療では早くから乳房温存療法を実践し、患者数、温存率ともに日本で最高の実績を持つ。近年は、医療事故が相次ぐ日本の医療界の変革と、患者本位の医療を実現するため、一般医療についての情報公開と告発に力を注いでいる。「患者の権利法をつくる会」および「医療事故調査会」世話人
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