内容説明
剣の道、人の道を知り得んとする、宮本武蔵の長い旅が終わろうとしている。そして、おばばの妄執、お通の慕情、武蔵を取り巻くすべての人々の宿縁も、和解、再会―様々な形で終結をむかえる。そして、一片の白雲の下、ついに伝説の対決が静かに幕を開ける―。
著者等紹介
吉川英治[ヨシカワエイジ]
1892年、神奈川県に生まれる。1914年、講談社の懸賞小説に応募した『江の島物語』が1等に当選する。1921年、東京毎夕新聞社に入社。以後、その筆力が認められ、雑誌や新聞で評判を呼び、一躍大衆文学作家となる。著書には『鳴門秘帖』『宮本武蔵』『新書太閤記』をはじめ、長編約80編、短編約180編という膨大な小説を執筆し、多くの人々に愛読され、国民文学作家として親しまれる。1960年文化勲章受賞。1962年逝去
神田たけ志[カンダタケシ]
1948年、北海道に生まれる。さいとう・たかをのアシスタントを経て独立。1970年『御用牙』(原作・小池一夫)が大ヒットする
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感想・レビュー
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国士舘大学そっくりおじさん・寺
43
漫画宮本武蔵完結だが、名作の漫画化によくある、前半にページを割き過ぎて、最終巻が詰め込み教育の見本みたいになっているパターンである。『宮本武蔵』は登場人物やエピソードが多すぎるのである(だから吉川英治の見事な回収に感嘆する)。近年ではこれに似た例として、コロナ禍に見放された大河ドラマ『麒麟がくる』の最終話が夜逃げの店じまいみたいで、主人公が明智光秀ではなく信長や足利義昭みたいになっていた。それに比べて去年の『青天を衝け』は結構なものだった。まあ比べる事はないのだが。2021/12/18