内容説明
ホームズを生んだ機智、ロレンスを駆り立てた気骨、ビートルズを称えた飃然、テリア犬を創り上げた愛情、アクアスキュータムを育てた嗜好、モーリスを作った質実…イギリスに生きる紳士たちが築き上げてきた伝統と格式の流儀とは―。10人の人気作家・英国通たちが贈る「イギリスを識る」ためのベスト・エッセイ集。
目次
質実―塩味の効いた英国軍(林望)
威厳―お手本はいつもミステリー(西尾忠久)
風格―謁見!似顔絵のチャールズ殿下(江国滋)
気骨―ジョン・ブルの探検と山師の冒険(西木正明)
同胞―八百万頭の愛犬事情(ジェルミ・エンジェル)
奇矯―痩せ我慢なシネマ(川口敦子)
洗練―始まりはいつもイギリス(板坂元)
飃然―宅配便のジョン・レノン(枝川公一)
嗜好―おやじ譲りの英国生地(市川森一)
流儀―シャーロッキアンの守備範囲(河村幹夫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セレーナ
8
もう30年近く前の本。若手俳優であげられてる俳優陣が大御所。スノッブと鼻白んで書いてる人の文章がスノッブだった。2019/12/16
のりひろ
0
1992年刊行で時代がかっているが、古きよき英国の印象が良く感じられた。本書が完全に理解できたら本当に英国に慣れたといえるのだろうけれど。 P.30 ハイゲイトの町からケンウッド・ハウスへ行くには、ウッドサイド・アベニューという道を通ってハイゲイト・ヴィレッジを抜け、ハムステッド・ヒースの北側の道を行くのが便利である。しかし、そのウッドサイド・アベニューの先のところが、ほんの30メートルほど、どういうわけかかろうじて1台だけ通れるほんとうに狭苦しい隘路になっているのだった。2013/06/20