スタートアップ・バブル―愚かな投資家と幼稚な起業家

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  • サイズ 46判/ページ数 384p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062205887
  • NDC分類 936
  • Cコード C0098

出版社内容情報

『ニューズウィーク』をリストラされた毒舌おじさんがスタートアップに就職。内部から赤裸々に綴る、シリコンバレーのIPO狂騒曲。『週刊文春』ほかメディア紹介多数!
●スタートアップに入社したジャーナリストがその“バブル”な実態を暴く―「日経新聞ウェブ」
●社員が自由で最高だと信じている「企業文化」の闇の部分―森永卓郎『週刊ポスト』
●「意識高い系」スタートアップの幼稚で気持ち悪い実態―印南敦史「ニューズウィーク日本語版」
●なぜIT業界の起業家は"バカで幼稚"なのか/米国ITベンチャー「やりがい搾取」の実態―「プレジデント・オンライン」
●告発 スタートアップはこうして「やりがい搾取」に狂奔する!「使命感とお楽しみ」にダマされるな!―「クーリエ・ジャポン」
●「老人」がいきなりIT企業で働くと、いったい何が起こるのか? ―山崎元「現代ビジネス」


笑えて、あとから怖いルポルタージュ!

『ニューズウィーク』をリストラされた毒舌おじさん記者がIT企業「ハブスポット」に転職。20代ばかりの社員たちが働くのは、キャンディの壁、ビールが出る蛇口のある遊び場オフィス。意識高い系の若者をのせる自己啓発研修は、ほとんどカルト宗教。そんななか、50歳の新入社員ダンは「高齢者」で、与えられた椅子はバランスボールだった。
スタートアップ企業には、画期的な技術も堅実な利益も必要ない。派手な宣伝とイメージ戦略で低コストの若者を大量採用し、売上をあげてIPOまで持ちこたえれば、株で莫大な資産が手に入る――創業者と一部の投資家だけに。

本書は「50歳のおじさん記者」の浮き沈みを描く物語であると同時に、明るく華やかなイメージで隠されたスタートアップの世界を鋭く分析する。そこは、幼稚な起業家と愚かな投資家の共謀の世界と言っていい。
最後に著者が体験するぞっとする結末が、スタートアップの闇を示唆する。

●「面白くて、続きを読まずにいられない。そして、今日の大手IT企業の内部に息づく偽善や、カルト教団のような熱情について大事なことを教えてくれる」――ブラッド・ストーン(『ジェフ・ベゾス果てなき野望――アマゾンを創った無敵の奇才経営者』著者)

●「めちゃくちゃ面白い……ライオンズはイカれた世界に、一服の正気を注入している」 ――アシュリー・バンス(『イーロン・マスク 未来を創る男』著者)

*『ニューズウィーク』からのリストラ宣言
*「スパムメール製造会社」はハーバード以上の難関
*スタートアップ企業は「変わっててナンボ」
*目指せ! ネットで話題沸騰
*レベルを下げるほど読者は増える
*「採用の天才」と自分を洗脳したバカ
*自己評価が高すぎる意識高い系バカ
*最先端IT企業版・どぶ板営業
*創業者と投資家のだまし合い
*アマゾンの平均的労働者は1年で転職
*慈善活動で「デカさ」をアピール
*「白髪と経験」発言でフェイスブック大炎上
*JOBS法は諸刃の剣
*本社幹部は誰もかけていなかった「グーグルグラス」
*技術開発より派手な宣伝がビジネスの要
*アンドリーセン・ホロヴィッツの自己PR投資術
*不覚にも傷つくおじさん心
*FBIが動いたハッキングの痕跡
*沈黙を守る取締役会
*インターネットの覗き穴
..........etc.


ダン・ライオンズ[ダン ライオンズ]
著・文・その他

長澤 あかね[ナガサワ アカネ]
翻訳

内容説明

『ニューヨーク・タイムズ』ベストセラー!キラキラの内側は、ぐっちゃぐちゃ。「自由」を合い言葉に人件費を削減。「意識高い系」の若者は安くて便利な消耗品。累積赤字が1億ドルでも株価は爆アゲ。『ニューズウィーク』をリストラされた毒舌おじさんが、スタートアップ企業に就職。内部から赤裸々に綴る、「シリコンバレー」のIPO狂騒曲。

目次

プロローグ コンテンツ工場へようこそ
50歳はかつての65歳
IPOで、どでかくもうけろ!
ハブスポットって何?
やる気!元気!スタートアップ・カルト!
オーサムな社風のつくり方
会議のキーパーソンはテディベア
読まれたいなら、おバカな記事を
バカの爆発的増加
「トップに直訴」の罠〔ほか〕

著者等紹介

ライオンズ,ダン[ライオンズ,ダン] [Lyons,Dan]
小説家、ジャーナリスト、脚本家。かつては『ニューズウィーク』誌のテクノロジー・エディター、『フォーブス』誌のテクノロジー記者を務める。マサチューセッツ州ウィンチェスター在住

長澤あかね[ナガサワアカネ]
奈良県生まれ。関西学院大学社会学部卒業。広告代理店に勤務したのち、通訳を経て翻訳者に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hit4papa

49
52歳のおじさんのスタートアップ企業での奮闘記です。『ニューズウィーク』をリストラされた著者は、ひと花咲かそうとスタートアップIT企業に鳴り物入り(?)で入社します。これまでのキャリアや人脈をいかして活躍し、ストックオプションで大儲け・・・となるはずでしたが、著者の目論見は、早々にもろくも崩れるのです。当てがわれた半端仕事、そして著者の半分の年齢の上司・・・。これまで築き上げた実績は何の役にもたちません。おまけに嫌がらせも受けるようになって・・・。エルダー社員の恨み節が身につまされます。ギョーカイ暴露本?2020/12/31

sayan

31
「awesome」…読後、この単語が脳内で反響・残響・反復する。私見だが感覚的に日本語で「やばい・やばみ」に相当か。さて本書、朝から「やばい」を満面の笑顔で連呼する経営層と社員に囲まれスタートアップ企業に就職した50代「おじさん」が主役だ。著者が得意とする毒筆と毒舌が本書を縦横無尽に駆けめぐる。著者は「偽物スティーブ・ジョブズ」を演じアップルの風刺ブログで名を馳せ、ニューズウィークをリストラされた記者。副題に相違なく、投資家、新興企業の行動は狂っている。しかし、負けず劣らず著者の下心としぶとさも即物的だ。2021/07/08

em

18
「一気に成長し、赤字を出し、株式公開して、金持ちになれ――これがモデルなのだ」確かに、ツイッターなどは疑問に思っていました。企業を「金融商品」とすれば赤字も負債も問題ではなく、業務内容すらあと付けで構わない。一部が稼ぐための仕組みということらしい。中身はリスクだらけの金融商品、前にも見たような…。オンラインサービスの利用者は顧客ではなく「商品」というのも納得。しかし「おバカ」を連発して揶揄する50代の著者は、自分の世代もまた、若者の養育環境の一端を担ったことには思い至らないご様子。そんな姿に哀愁を覚える。2017/12/19

奈良 楓

7
面白い本ですが、疲れました。出てくる登場人物がだれもかれもが共感できないためでしょう。ハブスポットの社員も浮ついているし、会社のやっていることも迷惑メールなどひどいもの。そして作者も自身の経歴をひけらかして好きになれなかったです。投資会社がユニコーン企業の上場で儲ける仕組みもえぐいです。2017/10/07

511

6
1.私が製造業に対して偏った好感を持つ理由は、目の前でそれを持ち上げ、手にして、その精巧さや武骨さ、素晴らしさと愚かさが実感できるからだ。そこに汗と手間が感じられるからだ(昔気質で古いアイディアだというのは認める)。2.読んでいて気分が悪くなる。ハッピーであること、生産的であること、絆を深めること、それらが定量的に評価される制度は薄気味悪い、強制された共生だ。アイディアだけのベンチャーに資本が投下され、株価における売り抜けで個が儲けるのを見ていると資本主義って大丈夫か?という気持ちがわく。2021/11/07

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