出版社内容情報
戦後の「女形不要論」から、21世紀の古典として成立させた二代目吉右衛門、そして勘三郎、海老蔵まで、歌舞伎の真髄を描き尽くす!いまや「かぶき女子」が世に溢れるくらいの、歌舞伎ブームです。惜しくもなくなった中村勘三郎や、あるいはスター性抜群の市川海老蔵など、高い人気を誇る役者も枚挙にいとまがありません。
では、いったい歌舞伎とは何なのか。とくに、21世紀の現代社会に生きるわれわれにとって、歌舞伎とは何か?
演劇評論の第一人者である著者が、この問いに挑みます。
敗戦後、歌舞伎はどのように再興され、古典芸能であることと、戦後社会をどのように切り結んできたのか?
戦後の歌舞伎の歴史を現代の最先端まで検証しながら、その魅力と本質を存分に描ききった傑作です。
戦後は、まずは、「女形不要論」から始まります。歌舞伎にとって、まさに最重要課題といっていい「女形」について、戦後の精神は、どのように考えたのか。
そして、名優たちの興亡と、いまや「なんでもあり」といっていい現在まで。
歌舞伎の精神の戦後史です。
発 端 歌舞伎という家族の物語
第一章 祖父の時代
戦争の傷あと/六代目菊五郎の科学性/「女形不要論」
第2章 父の時代
八ッ橋と藤壺/幸四郎一門東宝入り/団十郎襲名とその死/歌右衛門王朝 の興亡
第三章 叔父の時代
「曾根崎心中」と武智歌舞伎/鈴木忠志の発見――近代から現代へ
第四章 子の時代――現代
古典劇としての歌舞伎の成立――吉右衛門/もう一つの側面――仁左衛門 /「桜姫」の神話
第五章 孫の時代
コクーン歌舞伎と平成中村座/歌舞伎座建て替え/二人の「髪結新三」
第六章 曾孫の時代
五世代の「助六」/なんでもありの世の中/歌舞伎とはなにか
渡辺 保[ワタナベ タモツ]
著・文・その他
内容説明
真の古典劇として成立させた二代目吉右衛門の現代性とは!?歌舞伎とはなにか?戦後日本文化の「精神史」を問う。「女形不要論」の嵐から、勘三郎、三津五郎、そして海老蔵まで。戦後七十年を問い直す!
目次
発端 歌舞伎という家族の物語
第1章 祖父の時代
第2章 父の時代
第3章 叔父の時代
第4章 子の時代―現代
第5章 孫の時代
第6章 曾孫の時代
著者等紹介
渡辺保[ワタナベタモツ]
1936年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、東宝入社。東宝演劇部企画室を経て、現在、演劇評論家、放送大学客員教授。『女形の運命』で芸術選奨文部大臣新人賞、『忠臣蔵』で平林たい子文学賞、『娘道成寺』で読売文学賞、『四代目市川団十郎』で芸術選奨文部大臣賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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