出版社内容情報
はじまりは朝鮮出兵、ターニングポイントは日露戦争。日中韓を中心とする東アジアの問題を歴史から問い直す!第1巻は清朝史と日本。日本、中国、韓国・朝鮮……。東アジア各国の関係は、ますます混迷をきわめています。日中間の尖閣問題、日韓間の竹島問題はその象徴ですが、それだけではありません。どうしてここまで仲が悪いのか、その本質は、歴史をたどらないかぎり明らかになりません。
本シリーズは、東アジアのいがみあう現実の、歴史的な起原と形成過程をさぐり、問題の核心に迫ります。日中韓を中心とする対立と融和の東アジアの歴史の核心を、学術研究の成果をふまえて描き出します。
第1巻は、清朝の歴史を中心に、日清・日露戦争に至るまでを描きます。
はじまりは豊臣秀吉の朝鮮出兵に求められます。そして、日露戦争の帰結が、ひとつの大きなターニングポイントになります。
満洲人が漢人を支配するという形ではじまった清朝の絶頂と凋落、そして朝鮮やチベットなど周辺国との関係、日中関係。それらを活写して、現在の問題の淵源に迫る力作です。
第1章 明清交代
落日と興起/「大清国(ダイチン・グルン)」
第2章 変貌する東アジア
中国併呑/沿海の掌握/草原世界の制覇
第3章 雍正帝
康煕の終焉/改革の時代
第4章 「盛世」
思想の統制/爛熟する文化
第5章 内憂外患
「盛世」のあとしまつ
第6章 清末
漢人統治の変貌
第7章 終局――消えゆく多元共存
岡本 隆司[オカモト タカシ]
著・文・その他
目次
第1章 明清交代
第2章 変貌する東アジア
第3章 雍正帝
第4章 「盛世」
第5章 内憂外患
第6章 清末
第7章 終局―消えゆく多元共存
著者等紹介
岡本隆司[オカモトタカシ]
1965年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学。現在、京都府立大学教授。専攻は、近代アジア史。主な著書に、『近代中国と海関』(名古屋大学出版会、大平正芳記念賞)、『属国と自主のあいだ』(名古屋大学出版会、サントリー学芸賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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