出版社内容情報
衝撃のデビュー作『十角館の殺人』から三十年のメモリアルイヤーに刊行する未収録作品集。衝撃のデビュー作『十角館の殺人』から30年――。メモリアルイヤーにお贈りする綾辻行人の最新刊!
持ち主が悲惨な死を遂げ、今では廃屋同然の別荘<星月荘>。ここを訪れた四人の若者を襲った凄まじい殺人事件の真相は?――表題作「人間じゃない――B〇四号室の患者――」ほか、『人形館の殺人』の後日譚「赤いマント」、『どんどん橋、落ちた』の番外編「洗礼」など、自作とさまざまにリンクする5編を完全収録。単行本未収録の短編・中編がこの一冊に!
赤いマント
崩壊の前日
洗礼
蒼白い女
人間じゃない──B〇四号室の患者──
あとがき
綾辻 行人[アヤツジ ユキト]
著・文・その他
内容説明
異形の宝石箱あけてみませんか?単行本未収録の短編・中編がこの一冊に!!
著者等紹介
綾辻行人[アヤツジユキト]
1960年京都府生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。大学院在学中の87年9月に『十角館の殺人』で作家デビュー、「新本格ムーヴメント」の嚆矢となる。92年には『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
261
綾辻行人は、新作中心に読んでいる作家です。単行本未収録のホラー色の強い中短編集、装丁も美しい本になっています。オススメは、口裂け女が懐かしい「赤いマント」、ホラー映画のオマージュ的な「洗礼」、表題作の「人間じゃない-B〇四号室の患者-」の3作です。巻末の作品リストも役立ちます。2017/03/16
やっさん
155
★★★☆ 綾辻さんの未発表作品集という情報だけで読み始めたけど、まさかホラーものだとは・・・。こういう機会じゃないと読まないジャンルだからわりと楽しんで読めた。表題作は結構生々しい。2019/03/29
ダイ@2019.11.2~一時休止
144
過去作とリンクしている短編集。元ネタを忘れているのが大半ですが楽しめました。洗礼は自分はわかってないので正答率100%破れたりwww。2017/03/20
雅
106
既刊本のスピンオフなど。元ネタを覚えていなくとも楽しめる。ホラーなんだけど、読みやすい2019/05/15
風眠
106
デビュー30周年企画で、単行本未収録の短編と中編をまとめた一冊。どれもひとつの物語として完結しているので、本編を読んだことがなくても、何の違和感もなくすっと入り込むことができる。妖しく美しい世界観、そして哀切漂うエレガントな文体。帯の『異形の宝石箱』という惹句、これほどしっくりとくる表現はないだろう。ひとつひとつの物語が曰く付きの宝石のようで、抗えないまま誘惑されていくよう。ミステリーのようなホラーのような、幻想の綾辻ワールドに、うっとりと浸った読書だった。隅から隅まで危うくて、隅から隅まで隙のない一冊。2017/08/05