あの頃トン子と

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あの頃トン子と

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  • サイズ B6判/ページ数 253p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062203906
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

東北の農村で、二人の中年が始めた子豚・トン子の『調教』。だが、トン子が言葉をしゃべり始めて、ついには日本中の人気者に!東北地方の農村で養豚業を営む洋一、39歳独身。その幼馴染で、東京で夢破れ故郷に舞い戻ったマナブ、バツイチ。二人は暇しのぎに、子豚のトン子に芸を仕込み始める。だが、そのトン子が、呼びかけられると「トン子!」と返事をするようになったのだ! 「しゃべる子豚」としてテレビ局の取材が相次ぎ、ついには豚骨ラーメンのCMに出演、トン子は日本中の人気者になる。ついに二人はトン子を擁して、上京するのだが……。

城 明[ジョウ アキラ]
著・文・その他

内容説明

養豚を営む洋一はアラフォー独身。東北の農村で十年一日がごときメタボな日々を送っていた。そこに、東京で夢破れバツイチとなった幼馴染みのマナブが戻ってくる。二人は、退屈しのぎとばかりに一匹のメスの子豚に「トン子」と名付け、芸を仕込み始める。だが、その子豚が、呼びかけると「トン子!」と答えるようになったのだ!テレビで紹介され、トン子は日本中の人気者に。ついに二人は、トン子を擁して上京する―。第11回小説現代長編新人賞奨励賞受賞作。

著者等紹介

城明[ジョウアキラ]
1959年宮城県気仙沼市生まれ。仙台第三高等学校卒業後、法政大学文学部へ進学するが中退する。地元企業勤務後、退社。現在は執筆活動に専念中。2016年第11回小説現代長編新人賞奨励賞を受賞、デビューに至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

chimako

82
養豚農家の洋一の家に燃え付き症候群で田舎に戻ったマナブが居候。その理由は芸をする豚トン子との同居。ひょんな事からちょっとした芸を仕込まれた子豚にとりつかれたマナブはテレビ出演をきっかけにトン子を売り出す算段をする。マナブの暴走。その後のトン子の暴走。疲れきったトン子。豚らしい暮らしに戻ったトン子に襲いかかるヤンキーの策略……そんなたいそうなお話ではありません。自分を曲げて生きる事はバカらしい。身の丈にあった暮しこそが幸せ。トン子も洋一もマナブも。でも、トン子がしゃべるところは聞いてみたいな。「トォンコ」2017/10/19

優希

56
読みやすかったです。コメディかと思えば切なさもあって引き込まれました。豚のトン子が芸を覚えて何かする度に愛らしかったです。テレビ出演を機に普通の豚に戻ったトン子。どこかで無理強いをしていたのでしょうね。可哀想に思いました。これで最後も切なかったら辛いところです。2020/07/30

あかは

46
この表紙と名前、絶対コメディだよね!と借りたらこれがどうしてどうして。笑いはもちろん涙あり恋あり、なかなか読ませてくれます。最後はあれでよかったんだ、と頭ではわかっていても、心は納得できない。そして、トン子を人間に置き換えてみると、あんまりではないかと思うのです。2017/11/15

千穂

44
トン子だけにトントンと読んだ。表紙もいいが、裏表紙が何とも良い。洋一、マナブ、トン子はこんなイメージなんだろうなぁ〜ブタに芸を仕込むとこんな結末を迎えるであろうことは想像ついたが、何とも切なかった。2017/06/06

ぽろん

38
題名と表紙が、楽しそうで、読んでみた。初めましての作家さん。出荷用の子豚の一匹に、名前をつけ、犬みたく、芸を仕込む。その様は、いかにも、ほのぼのとしていたのだけど、ラストはあまりにも呆気なくて、切ないなあ。芸は、身を助けなかった。2017/03/04

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