廃校先生

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  • サイズ B6判/ページ数 313p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062202671
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

廃校まであと一年。読み進めるにつれ、かけがえのない時間が過ぎ、子供、教師、親たちの気持ちが胸に沁みこみ、そして――決壊する。一年後に廃校が決まった奈良県・十津川村の小学校に赴任した香澄。一年経っても、まだこの学校になじめない。頼りにならないが同僚のよし太、自ら選んでへき地教育に従事する律子と比べ、自分は教師に向いていないのではないか、と思う日々だった。ある日、生徒が無くしものをして落ち込んでいた。それが亡き祖母の形見だと知った香澄が夜遅くに行くと、そこにはよし太がいた。(第一章 里田香澄)

廃校が決まった学校を舞台に、教師と生徒、それぞれの視点から最後の一年が描かれていく。一章ずつ読み進めるにつれ、かけがえのない時間が経ち、子供たち、親たちの気持ちが胸に沁みこむ。

いまや失われつつある親と子、教師と生徒、学校と地域の関係を丹念に描き出す、著者最高傑作。

1 里田香澄
2 古坂十夢
3 田村愛梨
4 進藤優作
5 里田香澄
6 タイムカプセルに入れたよし太の手紙
7 里田香澄


浜口 倫太郎[ハマグチ リンタロウ]
著・文・その他

内容説明

あと一年。子供たちに何をしてあげたらいいんだろう。閉校が決まった小学校には、四人の先生がいる。十津川村に赴任して一年の香澄、頼りないながらも子供たちに慕われるよし太、自ら選んで僻地教育に従事する律子、そして校長の山中。村内に中学校がない十津川では、七人の生徒と子供の親―村の人々の生活の中心には小学校があった。六年生の卒業式までの波瀾万丈の一年を描く、涙腺決壊のエンタテインメント。

著者等紹介

浜口倫太郎[ハマグチリンタロウ]
1979年奈良県生まれ。2010年、『アゲイン』で第5回ポプラ小説大賞特別賞を受賞しデビュー。放送作家として「ビーバップハイヒール」「クイズ!紳助くん」「たかじん胸いっぱい」などを担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

chimako

109
学校の話は突っ込みどころも多いけど、やっぱり好きです。先生と子どもたちが造り出すその場の空気感が伝わってくるようなお話でした。卒業式と閉校式の場面は涙無くしては読めません。子どもたちを笑顔にするだけが学校の仕事ではないけれど、笑顔が溢れていた方が良いに決まってる。安心して居られる場所(学校)で、安心して勉強して、安心して遊んで、安心して家に帰ることができる。安心して大人になってほしい。難しいけれどね。子どもたちから笑顔を剥ぎ取るような大人にはなりたくないなあと思う。2017/05/29

みかん🍊

107
十津川のたった7人しか児童がいない小学校、絵が上手く元気な十夢、頭が良くて私立中学に入って村を出たい優作、アイドルを夢見る愛梨3人の6年生と新人女教師香澄そしてとてつもなく変わり者で愉快なよし先生、彼らの目を通しての廃校、卒業までの1年間、十津川には何度が行った事があるが観光として行くには自然豊かでいいがどうやって生活しているんだろうと思うほどの山深く交通の便の悪い所、でも親と教師そして周囲の大人が子供たち一人一人とちゃんと向き合い温かく見守っていく本来の姿かもしれない。2017/06/06

ゆみねこ

81
浜口倫太郎さん、初読み。児童7人・教師4人、奈良県十津川村の谷川小学校は1年後に廃校になる。新米教師・香澄と3人の6年生とよし太先生の1年間。村の暮らしは不便だし、すべてが筒抜けになるけれど、温かくて切なさもあり素敵な1冊でした。2017/03/04

Shoji

77
涙腺崩壊。奈良の十津川にある小学校は全校児童七人。うち六年生が三人。三人の卒業とともに廃校となる予定。三人の六年生と教員と地域住民の卒業式へ向けたカウントダウン。泣き笑いの連続。本の帯にも書かれてたが、これはずるい。ラストでは涙腺崩壊した。十津川村への旅情も一層そそられた。それにしても、久々泣ける本だった。2017/05/04

風眠

73
表紙の木造校舎、写真だと思って読んでいた。読み終わって、これは黒板アートだったんだと、ちょっと胸が熱くなる。これを、あの子達が描いたんだな、って。十津川村を舞台に、廃校が決まった小学校の一年間を描いたこの物語は、教師と子ども達だけでなく、十津川村に暮らす人々の想いも綴られている。田舎はプライベートも筒抜けで、不自由で不便なところもあるけれど、人の優しさや、小さな集落だからこその結束力といった、いいところをクローズアップした物語を読むと、出来過ぎだと思いながらも、やはり心が温かくなる。ぽわっと温かくなる。2017/01/14

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