天と地の方程式〈３〉

富安 陽子【著】/五十嵐 大介【画】

講談社（2016/03発売）

• サイズ B6判／ページ数 290p／高さ 20cm
• 商品コード 9784062199452
• NDC分類 K913
• Cコード C8093

出版社内容情報

いよいよ黄泉ツ神との決戦の時が訪れる。はたしてアレイたちは黄泉ツ神を封じることができるのか。学園異能ファンタジー第３巻！天ツ神の指令を受け取るのは君たちの役目なんだよ。よく耳を澄ませ、目を凝らせ。神の言葉を聞きのがすな。――予兆が起こり、間もなく黄泉ツ繭が破れると「知る者」が告げる。
破れれば大量の黄泉ツ神がこの世にあふれ出し、この地を未曾有の災いが襲うという。
はたして、アレイたちは天ツ神の計画をつかみ、黄泉ツ神を封じることができるのか。
古事記を下敷きにした、学園異能ファンタジーの第３巻!

1　天音
2　侵入者
3　太陽の印
4　メッセージ
5　予兆
6　告げる者
7　追跡
8　虫送り
9　Ｘデー
10　先触れ
11　扉
12　天と地の方程式
13　解


富安 陽子［トミヤス ヨウコ］
著・文・その他

五十嵐 大介［イガラシ ダイスケ］
著・文・その他

内容説明

ついに七柱目のカンナギを見つけだした田代有礼たちだったが、その直後、岡倉ひかるが影の大蛇にのみこまれる。勢いを増す、黄泉ツ神。はたして田代有礼たちは、地の底に通じる天ツ扉を開け、黄泉ツ神を封じ、この地を未曾有の災いから救うことができるのか。黄泉ツ神の予兆、天ツ神の先触れ。天と地が揺れるなか、カンナギたちが、新たな神話を紡ぐ。物語は大団円へ。古事記を下敷きにした、学園異能ファンタジー最終巻！

著者等紹介

富安陽子［トミヤスヨウコ］
東京都生まれ。和光大学人文学部卒業。２５歳でデビューし、１９９１年『クヌギ林のザワザワ荘』で日本児童文学者協会新人賞、小学館文学賞、１９９７年「小さなスズナ姫」シリーズで新美南吉児童文学賞、２００１年『空へつづく神話』で産経児童出版文化賞を受賞。『やまんば山のモッコたち』がＩＢＢＹオナーリスト２００２文学作品に選出される。『盆まねき』で２０１１年、第４９回野間児童文芸賞、２０１２年、第５９回産経児童出版文化賞フジテレビ賞を受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[ちょろこ]

三部作最終巻の一冊。もう後に引けない天と地の決戦。ムカデ攻撃はキツかったけど、めちゃくちゃ面白い展開、迫り来るＸデー、ドキハラのクライマックスへGo。一人、カンナギとしての自分の役割に理解できず悩むアレイの姿が印象的だった。「天ト地ヲ結べー。」何をどうすればいいのか、そのもどかしさにこちらまで手に汗握り応援する時間だった。物語を通して天と地のバランス関係が魅せる浪漫、今は引け目に感じるかもしれない自分の個性もいつか光り輝く時がくるよ、そんな想いも伝わるのがいい。力を合わせたからこその友情は一生の宝物だね。

2025/02/22

[mocha]

黄泉ツ軍との戦いはどんどん難しくなっていき、神様選抜チームも勢揃い。ラスボスとの決戦はとてもエキサイティングだった。天ツ神の采配はさすが！富安さんの博識ぶりが発揮されていて思わず唸らされる。よく出来たRPGをクリアしたような読後感。人と違うことに悩み苦しむ少年少女の成長物語としても楽しめた。

2016/10/07

[さつき]

Xデーが迫り、戦々恐々とする有礼たち。絶体絶命の危機に直面しますが、記憶力にすぐれた有礼、数学が得意なQ、音楽の才能のあるひかるなどみんながその得意を生かし活躍します。人と違っていても、また周囲に理解されにくくても自分の長所を伸ばし得意を活かす道があるのだと励まされる思いです。気取らない子供達の日常が愛おしい物語でした。

2023/12/11

[itica]

古くて新しい冒険の旅。選ばれし7柱（7人）のカンナギは果たして災いをもたらす黄泉ツ神からこの世界を守ることができるのか。と言うことで物語はいよいよクライマックスに突入。それぞれのカンナギが秀でた能力を発揮し活躍する姿が良かった。ドキドキする展開も面白かったな。古事記が元になっておりスケールも大きいけれど、上手くまとまったなぁって感じ。ぜひ映像で見てみたい。 いや、色々気持ち悪い所があるので無理かな・・・

2016/05/07

[はる]

完結編。終始ハラハラする展開でした。ＹＡ向けのせいか、富安さんにしてはキャラクターが尖った感じで、あまり好感が持てなかったのは残念。もう少し各々の悩みや痛みの感情描写があれば良かったかも。設定や謎解きも少し強引じゃないかなあ。ラストは爽やかで安心しましたが、個人的にはもっとワクワクする物語であって欲しかったです。

2016/04/24