みがかヌかがみ

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みがかヌかがみ

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  • サイズ B6判/ページ数 422p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062197830
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

謎めいた因縁のねじれは、正すことができるのか。アガサ・クリスティー賞、日本SF新人賞受賞作家の最新作!大正時代五月、月里見紗葵子は茶道の名家を訪れる。家の名は、天女目姫の命で掘られた井戸を守り、姫の言い伝えとともに継承する一族――青天目家。昔、この地に井戸をもたらしたという年端もゆかぬ天女目姫。聡明で峻烈な姫君は、干ばつで苦しむ民衆に生贄を禁じ、かわりに井戸掘りを命じる。工事は難航し、民の怒りを受けて、姫は井戸の完成を条件に人柱として命を絶たれる。
死に落ちた者が行き着く不来方(こずかた)で、雨夜城(あまよきずき)が目を覚ましていた。自らの記憶と引き替えに刀を手にした彼は、死なせてしまった美しき天女目姫の奪還と救済に、身を賭して挑む。
生者と亡者、二つの世界がいびつに交差する。めぐり会い、別れ――比類なき因縁奇譚。

青女房      ?
夢浄土      一
青女房      ?
夢浄土      二
青女房      ?
夢浄土      三
青女房      ?
夢浄土      四
青女房      ?
夢浄土      五
青女房      ?
夢浄土      六
仮縫い
夢浄土 弐 ── 一
青女房 弐 ── ?
夢浄土 弐 ── 二
青女房 弐 ── ?
夢浄土 弐 ── 三
青女房 弐 ── ?
夢浄土 弐 ── 四
青女房 弐 ── ?
夢浄土 弐 ── 五
青女房 弐 ── ?
夢浄土 弐 ── 六
青女房 弐 ── ?
夢浄土 弐 ── 七
青女房 弐 ── ?
夢浄土 弐 ── 八
青女房 弐 ── ?
夢浄土 弐 ── 九
青女房 弐 ── ?
呉越同舟
青女房 参 ── ?
夢浄土 参 ── 一
青女房 参 ── ?
夢浄土 参 ── 二
青女房 参 ── ?
夢浄土 参 ── 三
青女房 参 ── ?
夢浄土 参 ── 四
搦め手


中里 友香[ナカザト ユカ]
著・文・その他

内容説明

大正時代五月、月里見紗葵子は茶道の名家を訪れる。家の名は、天女目姫の命で握られた井戸を守り、姫の言い伝えとともに継承する一族―青天目家。昔、この地に井戸をもたらしたという年端もゆかぬ天女目姫。聡明で峻烈な姫君は、干ばつで苦しむ民衆に生贄を禁じ、かわりに井戸掘りを命じる。工事は難航し、民の怒りを受けて、姫は井戸の完成を条件に人柱として命を絶たれる。死に堕ちた者が行き着く不来方で、雨夜城が目を覚ましていた。自らの記憶と引き換えに刀を手にした彼は、死なせてしまった美しき天女目姫の奪還と救済に、身を賭して挑む。生者と亡者、二つの世界がいびつに交差する。めぐり会い、別れ―比類なき因縁奇譚。

著者等紹介

中里友香[ナカザトユカ]
2007年に『黒十字サナトリウム』で第9回日本SF新人賞を受賞し、デビュー。2012年『カンパニュラの銀翼』で第2回アガサ・クリスティー賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

92
独特の世界観に惹かれます。大正時代の現世と地獄。生と死。清らかな井戸が結び付ける2つの世界。あの世とこの世が因果で絡み合い、いびつに交差していく生者と亡者の出会いと別れの因縁。複雑な糸が解き明かす謎は井戸にあり。美しい文章に散りばめられた毒が体にまわる感覚は彼岸と此岸の間に溺れることなのか。2016/05/26

みっちゃん

84
黄泉の国に堕ちた姫君を救わんとする侍。呪いを受けた旧家の若き家元と許嫁。生と死、二つの世界の狭間にあるのは井戸と鏡。緩やかな相関の中で、因縁の始まりのヒロインと終わりのヒロインが、そのねじれを正していく。ラスト、共に背負われながら、登りきったその先には何が待っているのだろうか。怪しげな毒に翻弄されながらも、日本語の美しさと繊細さを堪能できる作品だった。2016/02/17

小夜風

31
【所蔵】読んでも読んでも頁が減らない!という読書を久しぶりに体験しました。でも面白かったから苦痛ではなくて心地好かったです。2つの物語が小刻みに交互に語られていくのですが、想像していたような因縁や前世の記憶でもなく、関係性がハッキリと判る訳ではなかったです。本当に辛く苦しく誰かに助けてほしい時に限って冷たく突き放されるあの絶望感……人は鬼にも仏にもなれるのだと思い知らされます。青天目氏は某俳優さんで脳内変換しながら楽しみました。2015/12/22

藤月はな(灯れ松明の火)

26
『神曲』、『景清』を思い出させる黄泉の国での天女目姫を巡る物語と大正の物語。なぜかずっと現代の物語として読んでいて紗葵子の姉が帰省して水疱瘡になった紗葵子を親子で執拗に責め立てるという場面で現代ではないと気づく体たらくでした。でも天女目姫と紗葵子の物語で共通するのはままならない状況によって周囲に理由もなく、苛まれ、蔑まれ、搾取されるとしても凛然と生きようとする人の心の強さである。それでも義父に虐待され、母に見捨てられ続けた針ヶ谷君の凶行はやっぱり、辛かったです・・・。最後は全てを流して皆、生きていて欲しい2015/12/15

Gemi

19
装丁に吸い寄せられ手に取った1冊。時間がかかった。2つの世界が交互に語られる構成。1つは現実の大正時代、茶道の名家である青天目(なばため)家に嫁ぐ月見里紗葵子(やまなしさきこ)のお話から始まるのだが、この時点で難読。そしてもう一方、死に堕ちた者が行き着く不来方(こずかた)にて、雨夜城(あまよきずき)が天女目(なばため)姫の奪還と救済に命を賭すお話。両方の物語は興味深く面白い。大正因縁奇譚。日本語の流麗さが際立って良いのだけど慣れないとスッと読めない。最後まで読むと達成感が。色々書いたけど嫌いじゃない。2015/12/18

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