百年後、ぼくらはここにいないけど

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百年後、ぼくらはここにいないけど

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  • サイズ B6判/ページ数 226p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062195812
  • NDC分類 K913
  • Cコード C8093

出版社内容情報

町は長い時をかけて人々が作りあげたジオラマ。中学生の健吾たちは、人々の思いに向きあい〈百年前の渋谷〉を作っていく。青春小説!チレキ。正式には地理歴史部。「一番楽で、上下関係厳しくなくて、ついでに存在感もなくて、でもいちおう部活動だから入部すれば内申点つくし、帰宅部よりオススメ」だったはずなのに、主人公の健吾が中三になった春、状況が一変する。
熱血の新顧問が改革に乗りだし、部長の太陽がすんなり従い、秋の学習発表会にみんなでジオラマ作成をすることに。健吾以外の部員4名は賛成するが、健吾は太陽への嫉妬と、ジオラマへの苦い思い出から、反発する。しかし、太陽の突然の転校により、なりゆきで新部長となってしまい、残された縦2メートル、横1メートルのジオラマ作成と、いやいや向きあうことになる。
ジオラマのテーマは、〈百年前の渋谷〉。自分たちの住んでいる町は、どのようにして今の姿になったのか。町の過去を振りかえる作業を通して、自分の過去の傷を見つめる健吾。他の部員も、町の変容に、自分たちの今を重ねて、ここにいる必然に気づいていく。青春小説。

町に暮らす人々は、バラバラに生きているようでいて、実はみんな、どこかでつながっている。過去に生きていた人と、今を生きているきみも。今を生きているきみと、きみのとなりのあなたも──。

長江 優子[ナガエ ユウコ]
著・文・その他

内容説明

渋谷に住む中学生たちが、地理歴史部で百年前の渋谷のジオラマ作りにいどむ!部活系青春小説。

著者等紹介

長江優子[ナガエユウコ]
1971年東京都生まれ。武蔵野美術大学卒業。テレビの構成作家として主に子ども番組の制作に携わる。2006年『タイドプール』で第47回講談社児童文学新人賞佳作を受賞。同作品でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

chimako

91
【中学生が主人公フェア本】題名にひかれて読んでみた。学習発表会に向けて地味でのんびりした地歴部の面々が100年前の渋谷をジオラマで表現することに挑戦する物語。仲良しだった部長はカナダへ転校。裏切れた思いの主人公石田健吾が仲間に引っ張られジオラマ作りにのめり込んでいく。なかなか良くできたヤングアダルト作品だが、主人公の心の動きがガチャガチャとまとまりがなく少し残念。登場人物の名前も分かりづらい。ピタッとピースのはまる爽快感が欲しかった。2017/10/24

takaC

89
希ちゃんが良くわからなかった点を除いて中学生気分で楽しめた。でも、こんな回りくどいタイトルにせずとも単純に「ジオラマ」とか「チレキ部」で良かったんじゃないか。昔の東横線車両「青ガエル」の説明で健吾が語ってた「青」信号や「青」りんごのウンチクは、こないだNHKでチコちゃんも取り上げてたな。2018/07/02

tokotoko

39
地味な学生さん達がまったり部活動するお話かな?と思ったら、どーんどん味わいが増して、「ええーっ!?どこまで・・・広がってくのー!!」って、その壮大ぶりに、もうね、ニコニコ&ワクワクしっぱなしでゴールした一冊です。「百年前も百年後も、ぼくらはいないけど。」って俯瞰しながらも、どこかで力、抜きながらも、今を生きてる実感に満ち満ちているチレキ部員達。いーっぱい元気もらってください。2016/09/17

じょんじょん

33
導入はなかなかすんなりはいってこなかった。いろいろなこと、親しい友人にも屈折してしまう主人公(10代のときの自分もそうだったかも)が いやいややらされるジオラマに急速にのめりこんでいく過程に若干ジャンプ感を感じました。が、そこを超えたあとの、しだいにみんなが結びついていく様子は 素直に気持ちよかった。パーツを作り出すアイデアの天才後輩と街のひととのつながりは素敵。百年後、ほくらはいない けどいたことがなにかで受け継がれるのは素敵。人になにかを伝える情熱はアートや文学の根源だと思う。2016/09/23

信兵衛

32
中学生たちと一緒にジオラマ作りに没入できる処に、本作品の楽しさあり。2016/09/18

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