うたうとは小さないのちひろいあげ

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うたうとは小さないのちひろいあげ

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  • サイズ B6判/ページ数 322p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062195096
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

高校の部活動で短歌を詠む「うた部」の生徒達が短歌甲子園をめざす。友情・恋愛・挫折・いじめ問題などを丁寧に織り込んだ青春小説。桃子は高校1年生。中学時代に親友だった綾美も同じ高校に入学したが、まもなく不登校になった。それは中学時代に体験した壮絶ないじめが尾を引いているからだったらしい。
一方、人数不足の「うた部」(短歌)に思いがけなく入部することになった桃子は綾美に対して、中学時代に起きたある事件の負い目から、高校で友達は作らないという宣言までしてしまう。
本当にこのままで良いのか悩み続ける桃子に、ある同級生が声をかけてくる。
そしてある日の放課後、うた部で短歌甲子園に出場しようという話が持ち上がって…

村上 しいこ[ムラカミ シイコ]
著・文・その他

内容説明

高校1年生になった桃子は思いがけなく、短歌を詠む「うた部」に入部する。でも、不登校になったままの親友の綾美に対して部活のことを言い出せない。そればかりか、高校で友達は作らないという宣言までしてしまう。中学時代に起きたある事件に負い目を感じてのことだった。そんなある日の放課後、うた部で短歌甲子園に出場しようという話が持ち上がって―。

著者等紹介

村上しいこ[ムラカミシイコ]
三重県生まれ。『かめきちのおまかせ自由研究』で第37回日本児童文学者協会新人賞を、『れいぞうこのなつやすみ』で第17回ひろすけ童話賞を受賞(どちらも長谷川義史・絵)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

風眠

123
読み始めは、引きこもりの綾美の性格悪いわー、とか、主人公の桃子が頑なで意味分かんないわー、なんて思いながら読んでた。でも桃子が「うた部」に入部し、それぞれのキャラが立ってきて、脇のキャラもいい感じで、みんないい子じゃん〜って、コロリと寝返った私です。うた部とは、短歌のほうのうた。三十一文字という限られた文字数の中に心を切り取る。「短歌って心の格闘技かもしれない」という言葉そのままに、揺れ動く高校生達の心の葛藤と踏み出していく勇気が描かれている。作中の短歌もとてもいい。清々しいものを読んだ!って気分の読後。2015/06/26

寂しがり屋の狼さん

110
タイトルが素敵だと想い手に取った本。綾美は中学でのいじめが原因で高校に入学して僅か2日で不登校に…罪の意識から綾美の家に毎日通い学校に来れるようになるまで友達は作らないと約束してしまう桃子。しかし『うた部』との出会いが桃子の心に変化をあたえる。いじめ、不登校、引きこもりと少し重たいテーマだが、『うた部』の面々の明るく前向きな性格と高校生らしい短歌が物語をまろやかにしてくれている。最後に二人が作り上げた短歌には勇気を貰える作品。2019/04/27

chimako

93
以前の職場でスクールカウンセラーがさっと手に取った本だった。なるほど。いじめが原因で不登校になった少女と、その事で良心の呵責を抱えた友だち。主人公は友だちの桃子。不登校の綾美が学校に来られるようになるまでともだちを作らないと誓う桃子だが、ひょんな事から短歌部をのぞくことになる。31文字に込める情景や想い。個性豊かな部員や先生が固くなな気持ちをほぐしていく。やがて綾美の心さえも。クライマックスは短歌甲子園。連歌を編む桃子と綾美。お題は「うた」もしくは「うたう」綾美の下の句でジンとくる。2017/06/30

佳音

83
中高生の心情がよく描かれている。「うた」を詠む事はおかれた状況や感情から逃げずに自己と向き合うことができるという事。いじめのトラウマと葛藤し、周囲を傷つける綾美。友だちとして庇えなかったことで傷を負い自分を追い詰める桃子。二人に関わろうとするクラスメート 彩や、自らも苦しみを乗り越えてきたうた部の先輩達や顧問の先生が温かく彼女たちを見守る中、彼女達は勇気を持ち自己に向き合って、「うた」を完成する。書名「うたうとはちいさないのちひろいあげ」は上の句である。下の句を想像しつつ、彼女達の心情を共有して頂きたい。2015/08/21

はる

81
高校の短歌部に入った桃子には不登校になってしまった親友がいた…。短歌を通して描かれる成長と再生の物語。重いテーマだけにつらい描写もありましたが、二人の少女の絆を感じさせる美しいラストは爽やかで救われます。児童文学の多い村上さんらしい、希望的な展開。短歌甲子園のシーンは臨場感があってワクワクしました。うたうとは素晴らしきこと。2016/05/02

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