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リバース

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  • サイズ B6判/ページ数 275p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062194860
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

一点の曇りもない人生などない。忘れようとしても忘れられない、あの出来事。本当に俺たちに、なんの罪もなかったのかーー。深瀬和久は、事務機会社に勤めるしがないサラリーマン。今までの人生でも、取り立てて目立つこともなく、平凡を絵に描いたような男だ。趣味と呼べるようなことはそう多くはなく、敢えていうのであればコーヒーを飲むこと。そんな深瀬が、今、唯一落ち着ける場所がある。それは〈クローバー・コーヒー〉というコーヒー豆専門店だ。豆を売っている横で、実際にコーヒーを飲むことも出来る。深瀬は毎日のようにここに来ている。ある日、深瀬がいつも座る席に、見知らぬ女性が座っていた。彼女は、近所のパン屋で働く越智美穂子という女性だった。その後もしばしばここで会い、やがて二人は付き合うことになる。そろそろ関係を深めようと思っていた矢先、二人の関係に大きな亀裂が入ってしまう。美穂子に『深瀬和久は人殺しだ』という告発文が入った手紙が送りつけられたのだ。だれが、なんのために――。
深瀬はついに、自分の心に閉じ込めていた、ある出来事を美穂子に話し始める。全てを聞いた美穂子は、深瀬のもとを去ってしまう。そして同様の告発文が、ある出来事を共有していた大学時代のゼミ仲間にも送りつけられていたことが発覚する。”あの件”を誰かが蒸し返そうとしているのか。真相を探るべく、深瀬は動き出す。

湊 かなえ[ミナト カナエ]
著・文・その他

内容説明

深瀬和久は平凡を絵に描いたようなサラリーマンで、趣味らしいことといえばコーヒーを飲むことだった。その縁で、越智美穂子という彼女もできてようやく自分の人生にも彩りが添えられる。と思った矢先、謎の告発文が彼女に送りつけられた。そこにはたった一行、『深瀬和久は人殺しだ』と書かれていた。深瀬を問い詰める美穂子。深瀬は懊悩する。ついに“あのこと”を話す時がきてしまったのか、と。

著者等紹介

湊かなえ[ミナトカナエ]
1973年広島県生まれ。2007年、第29回小説推理新人賞を「聖職者」で受賞。08年受賞作が収録された『告白』を刊行。同作で08年週刊文春ミステリーベスト10第1位、09年第6回本屋大賞を受賞する。12年「望郷、海の星」で第65回日本推理作家協会賞短編部門を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

1171
7月の一冊目は湊かなえの最新作「リバース」です。今年の200冊目でもあります。読み始めて今回は、『黒』湊かなえと思ったのですが、読み終えるともう少し薄い珈琲色の湊かなえという感じで、読後感も良好です。珈琲がもっと謎に絡むと更に良かったんではないかなぁ!雰囲気の良い喫茶店で美味しい珈琲を味わいたくなりました。最近は『白』湊かなえ作品が増えていますが、やはり湊かなえは、『黒』ではないでしょうか?次回はどす黒い長編を期待しています。2015/07/01

風眠

892
ほろ苦く黒い液体に蜂蜜をたらす。ぐるぐるかき混ぜ口に含むと、奥深い味が幾重にも広がる。コーヒーはまるで人の心のよう。学生時代、事故で親友を喪った深瀬和久。時が過ぎ「深瀬和久は人殺しだ」という告発文が届く。人間の内側にあるエゴ、保身、猜疑心、思いやり、優しさ、後悔。さまざまな感情が入り混じり、善悪だけでは推し量れない人間の深淵が描かれていた。ミステリだけれど希望のある終わりと思わせて、ラスト一行でひっくり返す。まさに「イヤミスの湊かなえここにあり」という容赦のなさ。著者初の主人公が男性というのも新鮮だった。2015/12/26

遥かなる想い

601
2017/2Qにドラマ化されるというので、読了。 湊かなえ の作品にしては珍しく、 男性視点の青春ミステリーである。 それでも、読みながら、何が始まるのか そして 10年前 本当は何があったのかと いうザラザラとした読書感覚は健在なのだが.. この原作をどうドラマでは 味付けするのだろうか、そんな気がする展開だった。 2017/03/29

barabara

555
どうしちゃったの?!今までの苦手だった独特の湊節がなくなり超読みやすくなっている!おまけに話も追い詰められ系、ちょこっと陸の孤島系、久々同級生集合系など、様々な要因が集合したせいか、かなりのレベルのミステリーに仕上がっていて、こんなにも滑らかに最後まで読めた湊作品は初めてで正直その事に動揺している…!最後のスパイスもいやミスの王道を行きパーフェクト。2015/06/11

ウッディ

529
学生時代に一番の親友だと思っていた広沢の事故死。その責任の一端が自分にある事を恋人の美穂子に告白した深瀬。同じく罪の意識を抱えるゼミ仲間に届いた脅迫状の犯人を捜すため、広沢の故郷を訪ね、彼の友人達と会ううちに、自分が広沢の事を何一つ知らなかった事に気付く。キーとなる蜂蜜入りのコーヒーが美味しそうでした。ドラマを観たので、結末は知っていたのに、面白くて一気に読んでしまった。ドラマよりシンプルなストーリーで、こっちの方が好き。湊流のイヤミス健在というラストも鮮やかで、面白かったです。2017/12/11

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